LNG船の命名式 三菱長崎造船所 「サヤリンゴ型」4番船

 三菱造船(横浜市)は11日、建造中の次世代液化天然ガス(LNG)運搬船の命名式を長崎市香焼町の長崎造船所で行った。搭載量や燃費を大幅に向上させた「サヤリンゴ型」の4番船。
 東京電力ホールディングスと中部電力が共同で設立した火力発電会社JERA(ジェラ、東京)が、商船三井(同)とともに発注した。三菱重工海洋鉄構(長崎市)が建造。「濃州(のうしゅう)丸」と命名した。
 全長約297メートル、幅約48メートル、総トン数約15万1500トン。タンク部分が真球に近い従来型とは異なり、扁平(へんぺい)をかけリンゴの形状にして搭載量をアップ。蒸気タービンとガス焚(だ)き可能なエンジンを組み合わせたハイブリッド方式「STaGE(ステージ)」を採用し、排熱を有効利用する。
 同船を2月に引き渡した後、長崎造船所の手持ち工事量(艦艇を除く)はLNG運搬船4隻、液化石油ガス(LPG)運搬船5隻の計9隻。2年分に当たる。

濃州丸と命名されたLNG運搬船=長崎市、三菱重工業長崎造船所香焼工場

© 株式会社長崎新聞社