マクラーレン、アロンソのインディ500優勝を目指し経験豊富な人員を揃え体制を構築中

 マクラーレンのCEOを務めるザック・ブラウンは、チームは2019年のインディ500のために経験豊富なスタッフを揃えており、フェルナンド・アロンソをブリックヤードのビクトリーレーンに立たせることは可能であるとの考えを示した。

 マクラーレンとアロンソは5月、再びインディ500に挑む。アロンソはこの挑戦を、自身の2019年シーズンにおける最重要レースと位置づけている。

 2度のF1世界チャンピオンであるアロンソは、2017年に世界最高峰レースへのデビューを果たした。マクラーレン・ホンダ・アンドレッティから参戦したアロンソは闘争的な走りを見せて健闘したものの、その後のエンジントラブルによって、劇的な勝利を逃す結果となった。

 2019年のマクラーレンの挑戦を指揮するのはフォース・インディアF1の元チーム代表で、経験豊富なボブ・ファーンリーだ。また、インディ500優勝経験者で現在はマクラーレンのスポーティングディレクターであるジル・ド・フェランも、プロジェクトの指導役として参画する。

「インディアナポリスは難しい場所だ。やり方を間違えれば苦しむことになる」とブラウンは説明する。

「これまでレイホールが、ペンスキーが、予選落ちしたのを見てきた。2018年には(ジェームズ・)ヒンチクリフを擁したシュミット・ピーターソンも予選で敗退している。チームの土台を正しく築かなければならない」

「我々は予選落ちどころかレースで勝つために努力をしているのだ。そのふたつは真逆だ。我々にはレースでも何度か優勝し、チーム運営もしていたジル・ド・フェランがいる。彼は豊富な経験の持ち主だ」

「チーム全体をまとめる立場のボブ・ファーンリーは、古き良き時代のインディを知っている。彼を招いたのは運営者として素晴らしい能力の持ち主だからであり、インディにおける戦い方が分かっているからだ」

「そして彼は、チームにとって適正なスタッフを集めるうえでの責任者でもある」

 マクラーレンはインディ参戦の詳細に関する発表を、まだ行なっていない。だがブラウンによれば、マクラーレン本拠地のウォーキングに勤務するスタッフを含め、より経験豊かな人材をチームに加えている最中なのだという。

「詳細はまだ発表できないが、スタッフのなかには例えば、過去15年ほどの間に4度インディ500で勝ったエンジニアがいる。彼は今、非常に勢いのある男だ」とブラウンは付け加えた。

「2017年にフェルナンドのマシンを担当したクルーのチーフにも加わってもらった。マイケル(・アンドレッティ)が快く認めてくれたおかげだ。マクラーレンの人材も含めて、非常に経験豊富なメンバーでチームを編成できている」

「多くの人々がインディカーに関わりたい、あるいは過去に関わっていたからと言って、プロジェクトに参画したいと手を上げてくれている」

「当然ながら非常に厳しい戦いになるだろう。だが同時に我々としては、フェルナンドが勝つチャンスを得るために、現在は正しい方向に進んでいるという自信もある」

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