米軍基地、監視団が18年の動き報告 相模原

 2018年の県内の米軍基地を巡る動きを報告するスライド上映会が20日、相模原市中央区のプロミティふちのべで開かれた。基地監視活動を続けている市民団体「相模補給廠(しょう)監視団」(沢田政司代表)の主催で、相模総合補給廠(同市)に米軍ミサイル防衛部隊の司令部が置かれたことに「基地恒久化を図る動き」と警戒感を示した。

 基地問題に取り組む県内の4団体がそれぞれの活動を報告。相模総合補給廠、キャンプ座間(座間、相模原市)、厚木基地(大和、綾瀬市)、横浜ノースドック(横浜市神奈川区)、横須賀基地(横須賀市)を中心に、1年間の出来事を振り返った。

 相模総合補給廠で進められている倉庫建設や改修工事の様子、ミサイル防衛部隊の新司令部が置かれた建物などを写真を交えて紹介。2015年8月に補給廠で酸素ボンベの爆発事故があったことを踏まえ、「今回新たにボンベの保管庫が完成した。補給廠内に危険物が保管されていることを知っていてほしい」と呼び掛けた。

 このほか、岩国基地(山口県)への空母艦載機の移駐完了後も厚木基地を離着陸する米軍機の様子を動画で報告。横浜ノースドックに陸揚げされた輸送機オスプレイや横須賀基地に配備されたイージス艦など、米軍が県内の基地で行っている活動を詳しく解説した。

 沢田代表は「米軍は自らの活動をほとんど明らかにしていない。監視を続けることで市民に基地の実態を伝え、いずれ全面返還を実現したい」と話していた。

神奈川県内の米軍基地の様子が報告されたスライド上映会 =相模原市中央区

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