平和大使の活動 ノーベル賞委に紹介 活水高の2人 オスロ派遣

 核兵器廃絶への署名を毎年、国連へ届けている高校生平和大使が昨年に引き続き、ノーベル平和賞の候補に推薦されたのを受け、活動を支援する市民団体の高校生平和大使派遣委員会は30日、県内の女子高生ら3人をノーベル賞委員会があるノルウェー・オスロへ派遣すると発表した。受賞に向けて活動を紹介するとともに、核廃絶への被爆地の思いを伝える。
 3人は、活水高3年の中村涼香さん(18)と同校1年の山口雪乃さん(16)、広島県の英数学館高3年で2017年の高校生平和大使を務めた船井木奈美さん(18)。3月2~8日の日程で訪問し、ノーベル賞委員会のほかノルウェー外務省などを回る。オスロ市長との面会や現地の高校生との意見交換なども予定しているという。
 中村さんと山口さんは市役所で会見。昨年に続く派遣となる中村さんは「ここまで約20年間(高校生平和大使の)活動を続けた先輩方との縦のつながりと、世界に広がる(核廃絶)署名活動という横のつながりが広がっているとアピールしたい」、初訪問の山口さんは「もし受賞しなかったとしても、核兵器がなくなるまで活動を続けると自分の言葉で伝える」と意気込みを語った。
 高校生平和大使は昨年、初めてノーベル平和賞候補になった。今年は昨年より18人多い国会議員43人の推薦状を取りまとめて、ノーベル賞委員会へ送付、受理された。

ノルウェー訪問の意気込みを語る山口さん(右)と中村さん=長崎市役所

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