MotoGP:2年目でスズキのエースとなったリンス、2018年に「達成できなかった優勝を挙げる」

 スズキのエースライダーとしてマシン開発を担う、MotoGP最高峰クラス参戦2年目のアレックス・リンス。「2018年に達成できなかった優勝を挙げること」を目標に2月6日から3日間の予定で始まるMotoGPオフィシャルテストに臨む。

 リンスは、2017年にスズキのファクトリーチームに加入し最高峰クラスにデビュー。開幕前のテストではケガを追い、シーズン序盤は厳しいスタートとなったが、中盤に入るとケガも完治し着々とポイントを獲得。デビューイヤーをランキング16位となった。

 2018年シーズンは、第3戦アルゼンチンGPを3位で終え、最高峰クラス初表彰台を獲得。以降は3位1回、2位2回、通算で5度の表彰台を獲得する活躍を見せ、ランキング5位とトップ10圏内で終えた。

2019年型スズキGSX-RR(アレックス・リンス機)

 リンスは「2018年はスズキにとって素晴らしいシーズンだった」と振り返る。

「2018年、僕たちはなんとかバイクを開発することができた。2019年の目標は、2018年に達成できなかった優勝を挙げることだと考えている。僕の目標は、ライダーとして成長し続け、さらに多くの経験を積むことだ」

「チームは大きく改善した。僕もチームも、テストするたびに成長し、つねに多くの経験を積むようになった」

「マシンのエンジン性能とシャシーに関しても、2017年から2018年にかけて大幅に改善されている。そして2019年はそれ以上になることを願っている」

 2019年シーズン、リンスはスズキのエースライダーとしてチームを引っ張るとともに、マシン開発も担うことになる。

「エースライダーとしてのプレッシャーはないよ。2018年からGSX-RRの開発に集中していた。2019年シーズンは、経験豊富なライダーに頼ることはできない。だけど、それは大きな問題じゃない。スズキが勝利するためのバイクを作る仕事に集中するよ」

「2019年は、まずレースに勝つための競争力のあるバイクを作ることが目標だ。経験を積んでいかなければならないけど、僕たちは今、勝つための準備ができていると思っている」

■スズキで最高峰デビューのミル、勝者との「ギャップを少なくしてシーズンを終える」

 2019年にスズキからMotoGPデビューを果たすことになったのが20歳のスペイン人ライダー、ジョアン・ミルだ。ミルは、2017年にMoto3クラスでタイトルを獲得。2018年はMoto2クラスに参戦し、4度の表彰台を獲得している。

ジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)

「言うまでもなく、僕はバイクに乗ることを楽しみにしている」とミルは意気込みと目標を語る。

「冬の期間はMotoGPマシンに乗れず、長い時間が経過したけど、僕はトレーニングに集中した。もちろん、僕はMotoGPマシンでの多くの経験を必要としているが、チームのサポートを受けている。チームの豊富な経験を基に自分自身を変えていくよ。そうすることで僕とバイクのパッケージが完成し、一歩ずつ進捗するはずだ」

「僕の目標は明白だ。優勝するライダーとのギャップを少なくしてシーズンを終えたい」

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