迫る 県議選 平成最後の戦い・3 諫早市区(定数4) 自民対非自民で混戦か

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 11日朝、県内有数の交通量を誇る諫早市貝津町交差点。「県議で再出発してから4年。(今回は)活動を評価してもらう選挙」。前回トップ当選の無所属現職、大久保潔重の声が響いた。旧民主公認で戦った過去4度の国政選挙と異なり、無所属で挑む今回は政党や組織の後ろ盾はない。地盤の旧市中心部など各地を丹念に回る“炎のローラー作戦”と朝の街頭活動が基本だ。
 今回、新たな後援会事務所を構えず、長年使う事務所を拠点とする。県議会では最大会派「自民党・県民会議」に所属し、「人口減少対策などへの提言が形となり、着実に実行していく」と大久保。決戦に向けた事務所開きなどはせず、“草の根”での戦いを貫く構えで、他の陣営は「動きが見えない」と警戒を強める。
 国民民主元職の山口初實も同じ交差点で週1回、朝の街頭行動を続ける。前回、大久保の県議くら替えのあおりを受けて苦杯をなめた。「大久保から票を取り戻せ」「このままでは額に汗して働く人の声が届かない」-。大久保との“因縁”の戦いに陣営はこう奮起を促し、連合長崎や出身の旧三菱労組(現・三菱重工グループ労連長崎地区本部)を中心に“非自民”票の取り込みを急ぐ。
 現職4人に元職、新人の2人が挑む構図の中、自民公認の現職3人のうち、公明は、2度の県議会議長経験を持つ八江利春と党県連政調会長の中村和弥を推薦。2人は「大丈夫という声はありがたいが、油断は大敵」などと引き締める。
 「酒を断ち、10キロ減量」-。八江は1月の新春の集いで、開票日までの目標を宣言。650人超を前に、年齢への不安をやんわりと封じた。2月中旬の後援会事務所開きでも、新幹線長崎ルートの全線フル規格実現へ熱く持論を展開した。
 中村は、持論の子育て支援やスポーツ振興などを訴える。地元小長井町をはじめ、各地を駆け回り、固い後援会組織を軸に子育て世代や若年層への浸透を図る。「4期目は厳しい。初心を忘れず、全力で突破したい」と緩みを警戒する。
 「残された課題を整理するのが使命」-。自民の橋村松太郎は2日の事務所開きで淡々と語った。旧北高森山町長時代からの政策提言力や対話力には定評もある。支援者は「順位でなく当選すればいい」と涼しい顔だ。
 2月末に出馬表明した共産新人の本山敏彦は、消費税10%反対などを掲げる。自民系と非自民の攻防などの争点が複雑に絡み、混戦必至だ。=文中敬称略=

◎立候補予定者

▼諫早市区
八江 利春 79 自現(8)
橋村松太郎 72 自現(5)
中村 和弥 58 自現(3)
山口 初實 71 国元(2)
本山 敏彦 57 共新
大久保潔重 53 無現(3)

 【おことわり】立候補予定者名簿の政党は衆院勢力順(自民=自、立民=立、国民=国、公明=公、共産=共、社民=社、無所属=無)。同じ政党内は現職、元職、新人の順で、当選回数(丸数字)ごとに五十音順。