日産 リーフe+の実力に迫る
今回の燃費テストに持ち出したのは、日産のピュアEV(電気自動車)であるリーフに今年1月に追加された「リーフe+(イープラス)」だ。つまり、燃費テストではなく、電費テストとなる。
新しく追加されたe+は62kWhと大容量の駆動用バッテリーを搭載し(従来型は40kWh)電気自動車の弱点である航続距離を大幅に伸長させたモデルで、従来型がWLTCモードで322kmだった航続距離が、e+では458kmと約40%も伸びている形となっている。
バッテリー容量のアップによって160kg(Xグレードでの比較)も重くなったボディに対応するため、モーター出力も68PS/20N・mもアップされ、重量アップを相殺するどころか従来型を大きく上回る加速性能を実現しているのも見逃せないポイントと言えるだろう。
とはいえカタログの数値で見ると従来型の電費は8.05km/kWh、対するリーフe+は7.39km/kWh(共にWTLCモードから算出)と、リーフe+の方が単純な電費性能は劣っている。重量増と出力向上が電費にどのような影響を与えるのかが興味深いところだ。
実電費レポート 目次
電費テスト概要
今回の燃費測定は2019年3月12日に行い、天候は晴れで気温も18度くらいまで上がる小春日和の中でのテストとなった。朝10時頃に東京・青山にあるオートックワン編集部を出発し、高速、郊外路、市街地・街乗りの順で走行し、16時頃に再びオートックワン編集部へ戻るルートを選択した。
電費の数値は車両の電費計を使用し、総合電費のみ各セクションの数値を元に計算したものとなっている。エアコンは23度設定のフルオートで、走行モードはECOでe-PedalはON、クルーズコントロールは未使用としている。
総合実電費結果
■リーフe+の実電費 8.1km/kWh
結論から言うとトータルで158.9kmを走行し、全行程を走り切ったトータルの電費は8.1km/kWhとなった(セクション燃費から計算した数値)。
WLTCモードの航続距離から計算する電費は7.39km/kWhということで、カタログ数値を超える数値となった。
机上の計算にはなるが、この電費で走れれば満充電で500km以上走行できる計算となり、1回の充電でこれだけ走れればもはや航続距離に対する不満はないと言っても過言ではないだろう。
それでは、走行シーンごとの電費や走りっぷりなどをお伝えしていこう。