ウイリアムズF1のロバート・クビサは、なぜ決勝レースになるとチームメイトのジョージ・ラッセルに大きく遅れをとってしまうのか、説明できるような要因がつかめずに悩んでいる。
2019年シーズン開幕前、クビサは相対的に見て一発のスピードが自身の主な弱点だと認識しており、一方でロングランについては、F1への奇跡的な現役復帰を果たして以来快調に走れるという感触を持っているようだった。
クビサの予選での進歩は中国GPでも目立つものがあり、予選Q1をラッセルからわずか0.03秒遅れで走り終えている。
ところが日曜日の決勝レースでは、クビサはチームメイトについていくことに必死だった。明らかにレースペースに欠けたままで欲求不満の大きく残るレースとなったが、クビサ自身はその原因としてグリップ不足を挙げた。
「原因はともかく、新世代のマシンに乗り始めて以降、僕は1周のペースを上げる努力をしてこなければならなかった。それでもロングランではずっと調子が良かった」
「このマシンではオーストラリアで初めてのロングランを走って以降、ペースがまったく作れていない。走行時の感触も、以前のロングランと比べればかなり悪い。グリップに欠けているんだ」
「予選では走りを何とかコントロールできた。タイヤのグリップがかなり高かったからね。それでも前を走るドライバーたち、あるいはジョージにもできていることが自分にはできなかった。とても奇妙な感じだ」
「できることはすべて試みた。でもこのスポーツにおいては、グリップがなければ何の奇跡も起こしようがない」
中国GP終了後の会見でクビサとラッセルは、それぞれが乗ったFW42の動作について異なる見解を述べた。
クビサは「チームメイトと比べて僕はレースペースをまったく作れなかった。コーナーの出口で、僕のマシンはホイールスピンしてコントロールを失ったが、その間に彼に引き離された」と話している。
「マシンのせいだと言いたいのではない。けれども、まだ把握できていない要因があるのだと思う」
「僕のマシンはトラクションがとても不足しているのだが、実は会見の後、ジョージは『トラクションはそれほど悪くなかった』と言っていた。問題はマシンだけにあるのではない。他にも様々な要因が絡んでいるだろう。ただ、状況としてはそういうことだ」