【MLB】「もらい過ぎ」でも済まない!? 「プロスポーツ最悪契約」の年俸24億円選手とは…

ヤンキースのジャコビー・エルズベリー【写真:Getty Images】

米メディア選出の「プロスポーツワースト契約」1位はエルズベリー

 現在、主力に負傷者が続出しているヤンキース。アーロン・ジャッジとジャンカルロ・スタントンの大砲コンビ、エース右腕のルイス・セベリーノをはじめ、多くの選手の復帰が待たれているが、なかには厳しい批判にさらされている選手もいる。ヤンキースに加入後、満足な成績を残せていないジャコビー・エルズベリー外野手は、米メディアからプロスポーツ界のワースト契約ランキングという不名誉な特集で1位に選出された。

 エルズベリーは2013年にライバルのレッドソックスで世界一に貢献し、オフにFAに。7年総額1億5300万ドル(約171億円)の超大型契約でヤンキースに加入した。しかし、移籍後は2014年の打率.271、16本塁打が最高の成績で、昨季は出場ゼロ。今季も離脱しており、最近、60日間ILに移行された。

 今季年俸2114万ドル(約23億6500万円)の高給取りに対する風当たりは強い。米メディア「FOXスポーツラジオ」は、現在も継続中の「プロスポーツのワースト10契約」を“格付け”する特集を行っており、エルズベリーはワースト1位に選出された。

 記事では「7年1億5000万ドル以上の契約。彼は2017年以降、プレーしていない。もし彼がプレーしていたとしたら、彼は『もらい過ぎ』で済んだのだが……彼はプレーしていない! ヤンキースは現在、怪我人だらけだ。しかし問題はエルズベリーの怪我は日常茶飯事ということ」と指摘。キャリアを通じて故障がちなエルズベリーを批判している。

デービス、プホルス、カブレラも…

 メジャーリーガーはエルズベリーだけでなく、9位にクリス・デービス(オリオールズ)、5位にアルバート・プホルス(エンゼルス)、4位にミゲル・カブレラ(タイガース)がランクイン。2016年から7年総額1億6100万ドル(約180億円)の契約を結んでいるデービスは、昨季から62打席連続無安打、54打数連続無安打で野手のメジャーワースト記録を更新したが、寸評では「彼は契約を結んで以降、打率は.200となっている。彼は54打数無安打だった。彼は(かつて)優秀な選手だった。彼はこの契約によるネガティブな影響を受けてしまっていると言えるだろう。彼の契約は2020年まで続くものであり、今のところ(この契約は)重荷となっている」とバッサリと斬っている。

 さらに、2012年に10年総額2億4000万ドル(約268億円)の契約を結んだプホルスについても「この契約は理にかなっていない。彼はセントルイス時代、素晴らしい選手だった。彼は球団在籍時に毎年、.300かそれ以上の打率を残していたが、彼らと契約を結んだときには、既に年齢が高くなっていた。彼は現在39歳だ。年がら年中、負傷している。彼とのは契約は満期に近づいているものの、それを結んだ時点ではナンセンスだ。既に最盛期を通り越しており、(その時点で)素晴らしい活躍ができるのは残り1~2年くらいだった」と指摘。将来の殿堂入り確実な“レジェンド”にも手厳しい。

 また、2012年に3冠王に輝くなど、以前は誰もが認める現役最強打者だったカブレラも2016年に8年総額2億4800万ドル(約277億円)で契約を延長してからは活躍できていない。

「これは(プホルスより)更に酷い。8年2億4800万ドルの契約だ。契約はあと5年間残っている。怪我で昨年はほとんどの試合を欠場した。現在35歳。過去3年間でこの『ミスター・ホームランヒッター』は19本の本塁打しか打っていない」

 結果を出せば超大型契約を結ぶことができるものの、その後、好成績を残せなければ批判を浴びるのは仕方のないこと。スーパースターたちは今後、復活を果たすことができるのか、注目が集まる。(Full-Count編集部)

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