欧州リーグ戦も最終盤に入り、順位はほぼ決定してきている。チームによっては降格が決まり、来季は2部で戦うところもある。
今回はそういったチームから今季印象的な活躍を見せた、2部でプレーするにはもったいない選手を紹介しよう。
ラウール・デ・トマス (ラージョ)
デ・トマスはレアル・マドリーの下部組織で育成されたが、トップチームでは出番がなく、ここ数年はローン移籍を繰り返してきた。
リーガ2部では得点力を発揮しており、今季は1部でもゴールを量産。本格的にブレイクを果たした。ラージョは再び2部に戻ることになったが、デ・トマスはいよいよレアルに復帰することになるのだろうか。
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無冠に終わり、大幅な戦力の入れ替えを行うという情報のあるレアルの来季のスカッドに割って入れるか注目である。
アンドレア・ピナモンティ(フロジノーネ)
インテルのユースで育成された大型ストライカーであるピナモンティは昨年の夏の移籍でフロジノーネに放出された。
下位クラブということもあってプレータイムを確保できた今季は5ゴールをマーク。10代にしては上出来のスタッツを記録した。
ビッグクラブでプレーしているわけではないが、若い選手が多く台頭してきているイタリアでも屈指の逸材である。セリエBなら確実に活躍できそうだが、ビッグクラブとの対戦を見たいというのは尚早だろうか。
イスマエル・ベナセル(エンポリ)
アーセナルでプレーした経験のあるべナセルは昨シーズン、エンポリに完全移籍で加入した。
その後チームの昇格に貢献し、今シーズンは初めてセリエAに挑戦することになった。中盤の底で攻守にわたって安定したパフォーマンスを見せ、35試合に出場。しかし、エンポリは2試合を残して降格圏に沈んでいる。
即戦力を求めているチームがあれば彼を獲得すべきである。イタリアで1年を通してプレーできるタフさとクオリティを持っていることは評価に値するだろう。
※エンポリはまだ降格していないとの指摘を受け、一部内容を訂正致しました
マルキュス・テュラム(ギャンガン)
最下位ギャンガンで注目すべき選手があのテュラムの息子、マルキュス・テュラムである。
父親とは異なり、フォワードとしてプレーしているが、体格や身体能力の高さは受け継がれているようにも見える。今シーズンはスタメンに定着し、8ゴールを記録した。
DNAへの期待の高さからか、既に多くのビッグクラブが注目していると言われており、今夏大きなステップアップを果たす可能性もある。クライファート、ウェアらと並んで今注目の2世選手の一人だ。
アレクサンダル・ミトロヴィッチ(フラム)
ミトロヴィッチは今季リーグ戦37試合に出場、空中戦で強さを見せ、11ゴールをマークした。
安定感のあるポストプレーヤーとしてビッグクラブでも通用する選手である。これほどのストライカーを擁しながらもフラムは降格が決定している。24歳とまだ若いが、チャンピオンシップでプレーするほどの余裕はないだろう。
今夏の移籍はほぼ確実かと思われるが、気になるのはその行き先である。噂は多く、退団となれば夏の市場の目玉となるはずだ。