「手動」で再開目指す 逆走の金沢シーサイドライン

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車両基地に運び込まれた、逆走して車止めに衝突した車両=3日午前0時55分ごろ、横浜市金沢区

 横浜市の新交通システム「金沢シーサイドライン」の車両が新杉田駅(同市磯子区)で逆走し、14人が負傷した事故で、運行会社は3日、自動運転ではなく、手動運転による再開を目指し、事故車両以外の15編成の安全確認を始めた、と明らかにした。4日中にも作業を終了したい考え。一方で、運転再開のめどはまだ立たず、4日も午前5時半から代行輸送バスを走行させるとした。

 運行会社の第三セクター「横浜シーサイドライン」(同市金沢区)の原茂幹大・車両課長らが3日夜、報道陣の取材に応じた。

 シーサイドラインは、車両と駅の地上に自動列車運転装置(ATO)と自動列車制御装置(ATC)をそれぞれ搭載。車両と駅の双方の装置で信号を送受信しながら、完全自動運転を実施している。

 同社によると、手動運転での再開に向け、ATCとブレーキ装置の機能試験を開始した。原茂課長は「原因究明と並行する形で、現状でできることをする」と説明。「(ATCなどの安全確認を)4日までには終えて国土交通省に報告し、指導を受けたい」と述べた。同社には免許を持つ運転員が67人在籍しているが、手動の場合は人員などの理由で「多少の間引き運転をせざるを得ない」とした。

 一方、逆走時の車両の速度について、同社は車両止めの損傷状態や通常の加速状況などから、「時速20キロ以上出ていたのではないか」との見方を示した。

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 逆走事故を起こした車両(5両編成)は2日夜から3日未明にかけ、同市金沢区の車両基地に運び込まれた。車内は明かりが消え、車止めに衝突した車両の下部にはロープが巻き付けられていた。同社の関係者が、後続車両の連結部分をしゃがみ込んで確認する様子も見られた。

 運転見合わせに伴い、横浜市や民間事業者は3日も、午前5時半から午後11時まで約10分間隔で代行輸送バスを走らせた。一方、市道路局には代行輸送バスに関する問い合わせの電話が殺到。同社のホームページ(HP)がアクセスしにくいとの指摘もあり、市は市のHPでも随時、同社の情報を更新するなど対応に追われている。