フェラーリF1、2019年のタイトル獲得を逃す可能性を認めるも「数字の上で不可能になるまで諦めない」

 フェラーリのシャルル・ルクレールは、フェラーリが2019年シーズンのドライバーズタイトルと、コンストラクターズタイトルを逃す可能性があることを認めたが、諦めることはないと語った。

 第9戦オーストリアGPの木曜日に行われた記者会見に出席したルクレールは、オーストリアでもメルセデスとの差を縮めることは難しいと考えていると明かした。

「今の時点では非常に難しいことだと思う。彼らは(オーストリアでも)非常に速そうだ」

「ポール・リカールではとてつもなく速かった。彼らにトラブルでも起きなければ、挑戦することは難しい」

 先週末の第8戦フランスGPで、ルクレールはメルセデスのふたりに次いで3位に入賞した。優勝したルイス・ハミルトン(メルセデス)に18秒差をつけられているなか、ルクレールはレース終盤にバルテリ・ボッタスを捕らえようとしていた。

 ルクレールはボッタスに対する終盤での追撃について、「彼は2セット目のタイヤのブリスターにだいぶ苦しんでいたが、僕はそうではなかった」と語った。

「僕たちはレースをとてもうまくまとめ上げていたと思うから、そのことが不可能なことは何もないと示している」

「持てるものすべてを出してベストを尽くしたから、そのことには全員満足できるはずだ」

「個人的には、良い週末になって良かった。少々苦しい局面が続いていたから、よかったよ。でも作業を続けて結果を出していく必要がある」

■タイトルを逃す可能性を認めるも「諦めることはない」

 フランスGPでの結果が好調だったことで、ルクレールはより前向きな気持ちで今週末のレッドブルリンクでのレースに臨む。舞台となるレッドブル・リンクは、フェラーリのマシンとより相性が良いと彼は考えている。

「オーストリアは気に入っているコースのひとつだ。ポール・リカールに比べて、このコースはマシンに合っているはずだと思う」

「(ポール・リカールとは)だいぶ異なるコースだ。ここではポジティブな週末にできると確信しているよ」

「もちろんトップのドライバーたちとの差を縮めるために、懸命に取り組んでいくことになる」

 ポール・リカールで施された多くのアップグレードは期待に届くものではなかったが、チームは今週末のシュピールベルクでも新たなアップグレードを再度投入する予定だ。

「僕たちは可能な限りベストな仕事をしようと、自分たち自身に集中している」

「でも正直なところ、彼らのレベルに達するのはとても難しいことだ」

 またルクレールは、フランスGPが終了した時点で、すでにフェラーリにはドライバーズおよびコンストラクターズタイトルを逃すリスクがあることを認めた。

「差が大きく開いていることは、皆が承知している」

「僕たちは最後まで信念を貫く。追いつくのは難しいが、諦めることはない」

「数字の上で不可能になるまで諦めることはない。だから全力を尽くしていくよ」

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