終盤逆転 五島が23年ぶり3回戦へ 離島チーム、意地の1勝

【2回戦、五島-島原工】9回表1死二塁、五島の小田が右前に決勝打を放つ=ビッグN

 第8シードの島原工を破った五島が23年ぶりに3回戦進出。離島の小所帯チームが挙げた貴重な1勝に、谷口監督は「子どもの数が年々減り、中学の野球部もなくなったりギリギリだったりする中、島で野球をやりたい子たちがいる。灯を絶やせないという意地がある」と力を込めた。
 4月に1年生7人が入るまでは3年生3人、2年生8人。中学卒業後の選手は同じ福江島の五島海陽にも分散し、島外進学者もいる。それでも、主将の橋本は「小中学時代から知っている間柄で、コミュニケーションを取りながら厳しい練習をやってきた」。この日、決勝打を含む3安打と気を吐いた小田も「人数が少ない分、一人一人の練習量は多いので」と胸を張った。
 次は諫早農-瓊浦の勝者が相手。橋本は「どちらでも自分たちより力はあるので、まず、守り負けない。時間や費用をかけて応援に来てくれる島の人たちにも恩返しがしたい」と闘志を燃やした。

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