長崎サミット 全線フル 実現に全力 新幹線長崎ルート 佐賀に働き掛け

©株式会社長崎新聞社

産学官7団体のトップが地域経済の活性化について意見を交わした「長崎サミット」=長崎市大黒町、ホテルニュー長崎

 産学官7団体トップが長崎地域の活性化策を議論する「長崎サミット」の第19回会合が1日、長崎市内であった。九州新幹線長崎ルートで未着工になっている新鳥栖-武雄温泉間について意見を交わし、全線フル規格での整備を継続的に佐賀県に働き掛けていくことを確認した。中村法道知事は5日に開かれる与党検討委の動きを見極める姿勢を示し「県は(佐賀県との)調整に全力を注ぐ」と述べた。

 佐賀県は、建設費の負担増などを理由に全線フルに反対の立場。本県との議論は膠着(こうちゃく)状態で、本県側が7月に申し入れた両副知事の面会は「状況変化がない」として実現していない。
 サミットで中村知事は、北陸新幹線で新たな工事が検討されていることを踏まえ「西九州(長崎)ルートだけ取り残されかねない」と不安視。両県に「時間軸の違いがある」とし、早期に全線フルの結論を出したい本県側と、結論を急がない佐賀県側との異なる立場を課題に挙げた。
 全線フルを目指す本県の官民の各団体は、佐賀県の各団体にそれぞれ接触し、必要性を働き掛けている。長崎商工会議所の宮脇雅俊会頭は「フル規格での整備が西九州地域の活性化に必要だという機運を高めていきたい」とした。長崎経済同友会の坂井俊之代表幹事は「フル規格のメリット、暫定開業の状態が続くデメリットが市民に説明されていない」と述べ、理解を得られるよう努力を続けるとした。
 長崎市の田上富久市長は県内の沿線2市長と共に7月、佐賀市長と会談したことを報告。佐賀市はフル規格を求める本県側の意向に理解を示す一方「財源などの問題がある中で、結論を急がされていると感じているようだ」と説明した。その上で今後も対話を重ね、協力できる部分は一緒に問題解決に取り組む考えを示した。