パロウの勢い止まらず。酷暑のなかレコード更新で2度目のポールポジション獲得【スーパーフォーミュラ第5戦予選】

 8月17日(土)、2019年全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦もてぎの予選が行われ、TCS NAKAJIMA RACINGのアレックス・パロウが第4戦富士に続く自身2回目のポールポジションを獲得。タイムも昨年のレコードタイムを更新し、日曜のレースは2連勝に向けて最高のポジションからスタートすることになった。

 午前中のフリー走行は快晴のもと、強い日差しの降り注ぐなかで行われたが、この予選開始時には雲が出ており気温38度、路面温度は49度というドライコンディションでセッションがスタートした。

 全車がミディアムタイヤを履いて争うQ1では、各車がスタートとともにコースイン。ウォームアップに2周ほど費やしてからアタックが始まると、まずは前戦ウイナーのアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)が1分33秒733というトップタイムをマークした。2番手には1分34秒036を記録したルーカス・アウアー(B-Max Racing with motopark)、3番手には0.040秒差で牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)が続く。

 1度目のアタックを終えて全車がピットに戻ったが、この段階ではトップのパロウから15番手の関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)までが1秒以内となっていた。

 残り時間が7分を迎えようというところで、小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)を先頭に再び各車がコースへ向かう。残り時間3分を切ると2度目のアタックが始まり、ウォームアップ中のマシンにひっかかりつつも福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分33秒733をマークしたが、平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が1分33秒217でトップタイムを塗り替えた。後方でもタイム更新が相次ぎ、山本尚貴(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、ニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)、可夢偉らが上位に浮上した。

 その一方でUOMO SUNOCO TEAM LEMANSの大嶋和也やアーテム・マルケロフ、KONDO RACINGの国本雄資と山下健太、牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)、中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)らがQ1敗退となった。トップからQ2進出圏内の12番手までが0.535秒差、13番手でQ2進出を逃した山下と12番手のドライバーとの差は0.055秒となっており、Q1から非常に拮抗した争いが繰り広げられた。

 7分間で争われるQ2から、全車がソフトタイヤでコースに向かう。パロウがに1分31秒955というトップタイムをマークしたが、可夢偉がパロウを0.033秒上回る1分31秒922でトップに立った。アウアーも1分31秒台のタイムで3番手に続いたが、最後のアタックで福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分31秒869でトップに浮上した。

 ディフェンディングチャンピオンの山本が5番手、Q1トップの平川が6番手でQ3進出を決めた一方、チームメイトの関口や、坪井、ハリソン・ニューウェイ(B-Max Racing with motopark)、ニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM’S)がわずかの差でノックアウト。Q2は全12台すべてが1秒以内に収まる僅差の戦いとなった。

 Q2と同様に7分間で争われるQ3は、残り時間が5分を切ったところで可夢偉が先頭でコースイン。石浦、山本らが続いた。ガレージを出ようとした野尻智紀(TEAM MUGEN)はエンジンストールがあったのか、マシンが止まってしまい一度ガレージ内でへ押し戻されたが、その後コースインを果たした。

 まずはパロウが全セクターでベストタイムを更新する1分31秒442をマークし、2018年に石浦が記録したツインリンクもてぎのコースレコード(1分31秒591)を塗り替えてシートのトップに立つ。

 その後、セクター1では平川がパロウに続くタイムを記録していたが、1分31秒641と惜しくも0.199秒差の2番手に。3番手は福住で、タイムは1分31秒764だった。4番手以下はアウアー、石浦、野尻、可夢偉となっており、ランキングトップの山本は1分32秒049で8番手。タイトルを争うランキング2位のキャシディが12番手でランキング3位のパロウがポールポジションと離れたグリッドになり、日曜日の決勝でどのようなレース展開になるのかが注目される。

 決勝レースは、8月18日(日)の14時15分にスタートを迎える。

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