ペレス、2019年シーズン前半戦は『6~7点』と自己評価。大量ポイントを逃したF1ドイツGPのミスを悔やむ

 これまでのところ、セルジオ・ペレスとレーシングポイントにとって、シーズンは楽な状況とは程遠いものになっている。しかし2018年のチーム消滅の危機の経験から、ペレスは2019年シーズンがどのようなものになるか事前にほぼ分かっていた。

 ある意味では、元フォース・インディアにとって今年は再生のシーズンとなっている。主要投資家のローレンス・ストロールのおかげで財政面の不足もなくなり、粘り強いスタッフたちは現在は確固たる基盤のもとで仕事をしている。

 しかし、1年前に前向きな変化の風がチームに吹いたものの、レーシング・ポイントの2019年型マシンは申し分のない状況で作られたわけではなかった。

 残念ながらペレスとチームメイトのランス・ストロールは、今シーズンを2018年の夏に開発されたマシンでスタートせざるを得なかった。当時、負債を抱えていた元フォース・インディアは不安定な状況にあり、リソースが限られていたのだ。

 昨年夏のペレスの行動により、フォース・インディアは管財人の管理下に置かれ、ストロールの投資家グループによって買収され事なきを得た。そうしたことからペレスは、チームが2019年シーズンからの再生に全力で取り組むことになることを事前に分かっていたのだ。

「(2018年シーズンの)チームはこのように活動を続けるには、極めて厳しく難しい局面に来ていた」とペレスはハンガリーで『F1i』の独占インタビューのなかで語った。

「だから行動を起こして、チームを元のように取り戻し、誰もが仕事を続けられるようにしたかった」

「チーム名とオーナーは別として、今も僕たちは同じチームだが、さらに多くの予算とこれからの数年における成長の見込みがあるんだ」

 スポーツペサ・レーシングポイントは現在コンストラクターズランキングで8位につけているが、5位のトロロッソとはたった11ポイント差だ。

 長年にわたり安定した走行で知られるペレスは、今シーズンは持続的にポイントを獲得できておらず、シーズン序盤でトップ10フィニッシュが3回あっただけだ。

「厳しいシーズンになることは、みんな分かっていたと思う」と29歳のペレスは認め、レーシングポイントの2019型マシンRP19が困難な状況下で設計されたことについて言及した。

「いまはマシンは大きく改善されてきているし、部分的な焦点は来年にも向けられている」

 スポーツペサ・レーシングポイントの開発プログラムは進行中であり、すでに改善をもたらしている。

■チームメイトのランス・ストロールはドイツGPで4位入賞

 しかしペレスは、個人的なレベルではシーズン前半における自身のパフォーマンスを『6点か7点』と評価している。ペレスはホッケンハイムでの第11戦ドイツGPにおいて、オープニングラップでスピンを喫するという彼らしくない、高くついたミスに今も苛立っている。一方でチームメイトのランス・ストロールは4位でフィニッシュしている。

「シーズン前半が完璧なものでなかったのは事実だ。特にドイツGPがね」とペレスは語った。

「でもここ(ハンガリー)に来るまでに、僕は優れた走行をすると同時に、ほとんどのレースでチームの結果を最大のものにしてきたと思う」

「だからシーズン前半についてはとても満足しているけれど、ドイツで起きたことが良いとは言えないのは確かだ」

「あれは今年僕が初めて犯したミスだった。ミスを繰り返さないことを期待しているし、シーズン後半でポイントを取り戻したいと思っている」

2019年F1第11戦ドイツGP決勝 セルジオ・ペレス

 ペレスがサマーブレイクの間に集中することは、F1での近い将来を確かなものにすることだろう。レーシングポイントとの新契約が間もなく結ばれると噂されているのだ。また、サマーブレイク後に控えているレースについても考えているだろう。

「次のスパとモンツァでのふたつのグランプリは、基本的に僕たちにとって有利だと思う」

「過去にそこで競争力を発揮できることを証明してきたし、コースとマシンの相性が合うなら、また強力な結果を出せるだろう」

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