鈴鹿10時間:「見えない」雨のナイトプラクティスはまたも999号車メルセデスAMGが首位

 8月23日、2019第48回サマーエンデュランス『BHオークション SMBC 鈴鹿10時間耐久レース』のナイトプラクティスが18時30分から行われ、2018年ウイナーのメルセデスAMG・チーム・グループMレーシングの999号車メルセデスAMG GT3が2分12秒954というベストタイムをマーク。この日の全セッションを首位で終えることになった。2番手にはアブソリュート・レーシングの912号車ポルシェ911 GT3 Rが、3番手にはハブオート・コルサの27号車フェラーリ488 GT3がつけた。

 いよいよ走行がスタートした鈴鹿10時間の初日も、18時30分からのナイトプラクティスがこの日の最終セッション。すっかり陽が落ちたなかでスタートしたプラクティスでは、参戦する3人のドライバー全員が1周以上の計測ラップをこなさなければならない。

 この日はずっと雨が降り続いた鈴鹿だったが、ナイトプラクティスも走り出し直後からやや雨が強まり、フリープラクティス1同様フルウエットでの走行に。各チームともドライバー交代を行いながら周回を重ねていった。

 ただ、鈴鹿10時間での夜のウエット走行は初。プラクティス後、多くのドライバーからは「雨は水たまりがぜんぜん見えない」「130Rなどはかなり見えなかった」「夜になると雨量が分かりづらい」等の声が聞こえており、夜間走行の難しさを感じさせるセッションとなった。なお、GT3カーには追加の補助ライトが装着されているチームも多いが、これの有無でも見え方に差があるようだ。

 20時までの走行で、多くのドライバーが2分15〜17秒ほどで走行を続けるなか、2分12秒954というライバルたちが「まったく見えない」というタイムをマークしたのは、メルセデスAMG・チーム・グループMレーシングの999号車を駆るラファエル・マルチェッロ。この結果で、999号車はこの日のブロンズテストをのぞく全車走行の全セッションを首位で終えることになった。

 2分13秒231で2番手につけたのは、デニス・オルセンが駆ったアブソリュート・レーシングの912号車ポルシェ。3番手にはニック・キャシディが2分14秒643をマークしたハブオート・コルサの27号車フェラーリがつけた。

 日本勢では、松田次生/千代勝正/ジョシュ・バードン組35号車ニッサンGT-RニスモGT3がバードンが記録した2分15秒244で7番手。ホンダ・チーム・モチュールのマルコ・ボナノミ/武藤英紀/ベルトラン・バゲット組30号車ホンダNSX GT3エボが2分15秒391で9番手。JLOCのアンドレア・カルダレッリ/マルコ・マペッリ/デニス・リンド組88号車が2分15秒471で10番手につけている。

 天候は全チームに平等ではあるが、土日がドライになることが予想されるなか、まったくドライで走ることができなかった鈴鹿10時間の走行初日となった。雨は早朝まで降ると予想されており、もし8月24日の午前のフリープラクティスで水が残った場合、午後の予選は「ぶっつけ本番のドライ」になるかもしれない。

アブソリュート・レーシングの912号車ポルシェ911 GT3 R
ハブオート・コルサの27号車フェラーリをドライブするニック・キャシディ
KCMGの35号車ニッサンGT-RニスモGT3
ホンダ・チーム・モチュールの30号車ホンダNSX GT3
メルセデスAMG・チーム・グッドスマイルの00号車メルセデスAMG GT3
ミカ・ハッキネンもアクシデントなく初日の走行を終えた。
チーム・アップガレージの18号車ホンダNSX GT3をドライブする牧野任祐
JLOCの87号車ランボルギーニ・ウラカンGT3をドライブしている関口雄飛
GTNETモータースポーツの5号車ニッサンGT-RニスモGT3
アウディ・チーム・ヒトツヤマの21号車アウディR8 LMS

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