Art MarketによるArtprice:写真作品における新記録

Art MarketによるArtprice:写真作品における新記録

AsiaNet 80101

*オークションで販売された戦後から現代の写真作品

パリ、2019年8月16日/PRニュースワイヤー/ --
アート市場全体における写真作品の割合は、わずか2%弱にしかすぎません。しかしながら、この媒体は戦後にアート表現として公に認められ、各国のもっとも影響力のあるギャラリーにおいて重要な位置づけをされています。デイヴィッド・ツヴィルナーギャラリーが選定する66名のアーティストのうち9名が写真家となっています。

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写真は比較的新しい芸術であり、もっとも人気の高い作家は絵画や彫刻、版画のように20世紀の作家ではなく、今日活躍する作家たちで占められています。

Artpriceの創立者兼CEO thierry Ehrmannによれば、写真には強い潜在力があります。「アート市場ではいまだ写真の位置づけが明確に行われていません。この状況は、新参のアマチュア収集家にとってはコレクションの新規構築のための例外的な好機が残されていることを意味します。アナログ写真とデジタル写真の間には巨大な市場が構築されつつあり、それにともなって独自のコード、リファレンス、ミュゼオロジーも確立されています。この市場には、造形美術由来の写真作品とともに、一流プレスエージェントのアイコン写真が集められています。作品に写真家の個性が立ち現れることによって、真の写真作品とみなされます。1987年にアート市場の情報を提供する世界的リーダーとして創立したArtpriceは、その当時にまだ『現代芸術の遠い親戚』とされていた写真を全きアートとみなしてきました」。

写真芸術の歴史は、今描き出されようとしています。そこで「アルル国際写真フェスティバル」のような世界レベルのイベントが非常に重要な争点となるとともに、新世代の写真家の躍進がその作品価格の短期上昇に貢献しています。

2019年度上半期 45歳以下の写真家作品の新記録トップ5
(c) artprice.com

1、Richard MOSSE (1980) - Nowhere to Run (Infra series) (2010)
4万8000ドル 2019年5月16日 - フィリップス、ロンドン

2、Kourtney ROY (1981) - Sorry, No Vacancy 7 (2017)
3万500ドル – 2019年5月16日 - フィリップス、ロンドン

3、Erik MADIGAN HECK (1983) - Dior Couture (2014)
3万500ドル – 2019年5月16日 - フィリップス、ロンドン

4、ZENG Yicheng (1975) - The silent sermon (拈花微笑) (2018)
2万6300ドル – 2019年5月27日 - ホーリー、香港

5、Mario MACILAU (1984) - Untitled, Project (10)
1万4500ドル – 2019年5月15日 - ピアザ、パリ

絶対的な地位を誇る4アーティスト

作品価格が定期的に100万ドルを超える写真家数はわずか五指に足ります。ドイツ人のAndreas Gursky、アメリカ人のRichard Prince、同じくアメリカ人のCindy Sherman、イギリスのデュオGilbert & Georgeがこのなかに数えられます。1940~1950年代生まれのこれらのアーティスト作品は、ガゴシアン、スカーステッド、タデウス・ロパック、ホワイト・キューブといった栄えある超一流ギャラリーで取り上げられ、その新作が発表され続けています。

世界各地でこの4アーティストの作品がもっとも販売された2013~2014年間においては、写真部門売り上げ全体の38%を占めました。しかしながらこれに続く4年間においては、世界各地で戦後の写真作品の販売が全般的に強く落ち込み、この4アーティストの作品販売も著しく減少しています。一般的にこの4アーティストの売上げ成績は、写真作品コレクターの嗜好に左右されています。

全般的に、20年前と比較すると写真市場は4倍に成長しています。

新記録の達成

このGursky、Prince、Sherman、Gilbert & Georgeの4者を別にすれば、過去20年間において19名の写真家の作品が、少なくとも一度は100万ドルを超える落札額を記録しています。このなかには、杉本博司(4度)、Jeff Wall (2度)、Piotr Urlanski (1度)の名が挙げられます。

今年度、アメリカの作家Helmut Newtonの作品も、はじめて象徴的な100万ドルのラインを超えました。

2019年度上半期 戦後の写真家作品 新記録トップ5
(c) artprice.com

1、Helmut NEWTON (1920-2004) - Sie Kommen, Paris (1981)
182万ドル - 2019年4月4日 - フィリップス、ニューヨーク

2、Helena ALMEIDA (1934-2018) - Dentro de mim (2000)
12万8400ドル - 2019年2月20日 - ヴェリタス、リスボン

3、Richard MISRACH (1949) - Untitled #328-02 (2002)
12万5000ドル - 2019年4月2日 – クリスティーズ、ニューヨーク

4、Consuelo KANAGA (1894-1978) - Profile of a Young Girl (1948)
10万6250ドル - 2019年4月4日 - フィリップス、ニューヨーク

5、Peter HUJAR (1934-1987) - David Wojnarowicz (1985)
10万6250ドル - 2019年6月20日 - スワン、ニューヨーク

2004年に84歳で死去したHelmut Newton作品の相場は上昇し続けています。2019年上半期にはもっとも好記録を出した写真作家となりました。この記録は、4月4日にニューヨークのフィリップスで4部作Sie Kommen, Paris (1981年、193cm x 88cm、3点限定)のうちの1点が180万ドルという高額で販売されたことによるものです。この落札はHelmut Newton作品にとっての新記録となるばかりではなく、2019年度上半期における写真作品の世界最高落札額となりました。

額は異なるものの、ポルトガル人のHelena Almeida作品の価格も急激に成長しています。前年秋の作家の死を受けて2016年にパリで開催された回顧展が、作品価格の急上昇の引き金となっています。2019年2月20日には、ポルトガルでDentro de mim (2000)の落札価格が12万8000ドルを超えました。作家の死後に落札された作品価格として最高額を記録しました。Helena Almeidaは、1982年と1995年の2度にわたってヴェネチア ビエンナーレのポルトガル代表に選ばれています。

アジア人写真作家

日本を除いたアジアにおいて、写真はまだニッチ市場となっています。一方の日本は写真業界のリーダー的存在として強い印象を残し、数百にのぼる戦後の著名写真作品を生み出しました。このなかには1940年生まれの荒木経帷、1948年生まれの杉本博司がみられます。

中国では、写真という媒体が特権視されていません。このなかで造形作家のLiu Wei(1972~)は、時おり写真作品を発表しています。2016年に「アワード オブ アートチャイナ(AAC)」を受賞したLiu Weiは、未来派的な油絵、ビデオ、インスタレーション作品によって知られています。この中国人作家によって、10万ドルを超えるまれな中国の写真作品がクリエイトされました。2004年の上海ビエンナーレで初披露された超大型プリントLandscape 5作品のうち1作が、2019年4月1日に香港のサザビーズで19万1000ドルで落札されています。

Artco & Investment誌上で発表されたArtpriceによる記事より抜粋

コピーライト (c) 2019 thierry Ehrmann – www.artprice.com – www.artmarket.com

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アートプライスは、会長のティエリーエルマンが1997年に創設しました。1987年設立のサーバグループで自動制御されています。Who's who (c) 名士録を見る:https://imgpublic.artprice.com/img/wp/sites/11/2019/03/2019-bio-whoswho-thierry-ehrmann.pdf

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アートプライスは、2018年11月にフランスの公共投資銀行より今回で2度目となる認定を受けました。アート市場のブロックチェーン計画を展開いたします。

2019年3月発表の2018年世界アート市場のアートプライス年次報告書:https://fr.artprice.com/artprice-reports/le-marche-de-lart-en-2018

アートプライスの2018年現代アート市場報告書:https://fr.artprice.com/artprice-reports/le-marche-de-lart-contemporain-2018

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