『EMOTIONAL RIOT』開催記念座談会/五味岳久(LOSTAGE)×威文橋(uri gagarn)×藤村洋平(SEMENTOS)×山﨑聖之(The Firewood Project)×大武茜一郎・とだげんいちろう・カニユウヤ(突然少年)「ライブハウスで人生狂わす衝撃を」

THROAT RECORDSを意識したブッキング!?

久保寺:『EMOTIONAL RIOT』はSHELTERとERAが共同でブッキングを行なっていますが、もともと皆さんが繋がっているバンドや初めて対バンするバンド、共演が楽しみなバンドがいたら教えてください。

五味:99999999とFINLANDSの塩入さんが初めてです。PENs+は対バンしたことないですが、新井リオ君は個人的に知っています。共演は初めてです。

藤村:個人的に知らないバンドはいないんですけど、対バンしたことないバンドはいっぱいいますね。今日ここにいる方々は全員対バンさせてもらってます。

久保寺:去年、突然少年はいませんでしたが、このメンツは新宿NINE SPICESで対バンがありましたよね(LOSTAGE、uri gagarn、The Firewood Project、SEMENTOS)。

五味:被ってますやん!

久保寺:すみません(笑)。狙ったわけではないんですが、好きなところが一緒という…。

藤村:僕は好きなので、一緒にやらせていただきました(笑)。

山﨑:999999999とPENs+は知らないですが、あとはほぼ知り合いです。killieはすごい久々に見ますね。8年前とか。けっこう普段見に行ってるバンドも多いです。

久保寺:突然少年は一番若手かもしれないですが、どんな印象を持ちましたか?

大武:この中に呼んでもらえるとは思ってなかったので(笑)。

とだ:最初は呼ばれてなかったのと、多分僕らは呼ばれないんだろうなって話してて、もっと頑張らないと、となって。同い年のバンドとか呼ばれてるところは呼ばれてるし、Teenager Kick AssとかKOTORIとか、あの辺も年齢的には一緒なので。その中で呼ばれてないから、まだダメなんだろうなって(笑)。

久保寺:最初から突然少年はリストアップしていて、バランスっていうところが難しかったりもしたっていうのが正直あります…。同じ界隈で若い子を呼びすぎてもどうなのかなとか…言い訳がましくなるのでやめますが(笑)。

五味:どうやってラインナップを決めたんですか?

久保寺:主に川本君と2人でリストアップしてですね。決めた経緯としては、他のフェスやイベントとかと被らないのを意識しました。バランスと言うか。たとえば、mouse on the keysを呼んだらここは一緒になっちゃうなとか、LOSTAGEを呼んだらここも一緒になるのはいいけど、bachoとかGEZANとかとスプリットを出されていると思うのですが、それ以上誘うのはどうなのかなと。TheSpringSummerも五味さんのレーベルから出してますし。

五味:パクられてるんじゃないかな(笑)。

久保寺:すみません、五味さんの好みと近いかもしれません(笑)。その中でも、世代的にもいろいろ新しい若い子とも交えたいなというのは意識しました。

威:僕はKOTORIとか999999999は初めてですね。9月にシングルのツアーをするんですが、bedとClimb The Mindを呼んでいて。実はまだ共演したことがないので、そこで共演してからまたここで一緒にできるのがいいなって。bedとは何回か話があったんですが、タイミングが合わなくて。なので、今回また10月にもできるっていうのは嬉しいですね。

五味:逆に999999999はどんなバンドなのか気になってきたな。

川本:もともとは新宿LOFT店長の柳沢(英則)さんもイベントの制作に参加してたこともあって、柳沢さんがブッキングしたバンドなんですよね。

五味:新宿LOFTが推してるバンドってこと? レーベルで絡んでるとか?

川本:今度、LOFTからリリースするみたいです。

五味:まぁ、どんなイベントでもありますけどね。みんな知らないってなると気になりますよね。

ライブハウスは何でもありの空間

久保寺:今回、SHELTERとERAのスタッフがLIQUIDROOMで計3ステージを作ることになったのですが、大きな会場だけど、制作側の意思としてはライブハウスとはこんなところだよと知ってもらえるような雰囲気作りを心がけていけたらと思っていて。お酒を飲みながら良いバンドのライブを楽しく見るとか。

五味:LIQUIDROOMはライブハウスではないのかな? キャパ的になんて言い方になるんだろう。

久保寺:確かにLIQUIDROOMはキャパは大きいですけど、イベントの内容とかはライブハウスっぽいというイメージがありますよね。それこそ『EMOTIONAL RIOT』に出演するバンドもよく出演していますし。

五味:けっこうみんなやってますよね。LIQUIDROOM店長の東田(慎二)さんに「うちはライブハウスじゃないんすか?」って怒られるかもよ(笑)。逆にSHELTERやERAはライブハウスとしての意識っていう一線をどこで引いてるのかな?

久保寺:小さなハコでたくさんのバンドが対バンで出ているところですかね。自分は昔、ERAで音楽を知ったと思っているんです。僕がERAで働く前、15年くらい前になるのですが、BALLOONSというバンドと3cm tourというバンドを見て衝撃を受けたり。でも自分がやってた音楽は違うという。実際に働いてみたらスカのバンドやパンクのバンドもいて格好いいし、ライブハウスは何でもありなんだなと思って。200人くらいのキャパで距離が近いのもあり、知らなかった音楽を見て聴いて、好きになるきっかけになればと。レゲエも深夜にやってるんですが、ジャンルの垣根を越えてじゃないですけど、新しい発見があると言うか。

五味:僕らもよく出させてもらいますけど、LIQUIDROOMとSHELTERとERAというのはキャパが違うというだけで。やるほうの感覚としてはね。LIQUIDROOMは音がいいし、個人的には普段やってるライブと変わらないですね。ただ、人がいつもより多いかなと。企画者的にはどうなのかな? というほうが気になる(笑)。2人のRooftopでの『EMOTIONAL RIOT』のインタビューを読ませてもらったんですが、飲みの席での延長で始まったという。

川本:そこをフィーチャーされすぎると…(笑)。

久保寺:実際にSHELTERに飲み行って音楽の話をすることがありまして…。

五味:藤村君もライブハウスをやってるよね?

藤村:そうですね。職場がライブハウスなので。でも実は、自分はLIQUIDROOMに行ったことがないんですよ。だからただ単純に楽しみと言うか。あとSEMENTOSはリンキィディンク系列しかほとんどライブやってなさすぎて、ちょっとよく分からなくなってますね。

五味:全くイベントに関係ない個人的な悩みだ(笑)。

藤村:でも、LOSTAGEとかを教えてくれたきっかけはゆたちん(久保寺)さんだったんすよ。前のバンドで10年くらい前に初めてERAに出演した時に、ブッキングや精算の話をしてくれて。他にもドラムがヘタとかいろいろ言われたんすけど(笑)。

久保寺:…えーと、話題を変えますね(笑)。

ライブがあまりにすごすぎて嘔吐した!

久保寺:僕たちは格好いいバンドのライブやイベントを体感して、良い意味で音楽に人生を狂わされたのですが、皆さんがバンドを始めたきっかけや今の活動で心がけていることを聞かせてください。個人的には、五味さんのライブを初めて見た時の衝撃は覚えてますね。

五味:え、どこででしたっけ?

久保寺:自分ももともとバンドをやっていまして、15年くらい前に岡山で対バンさせてもらって。

五味:あー、岡山のCRAZYMAMAやっけ。覚えてる。

久保寺:打ち上げでもいろいろお話しさせてもらって。

五味:だいぶ太りましたよね?

久保寺:はい(笑)。対バンしてぶちのめされたじゃないですけど、ホントにLOSTAGEは衝撃でした。やっぱりそんなふうにライブを見て「やべー!」と思うバンドはよく覚えてますね。

山﨑:自分はASPARAGUSがすごい好きで、高校1年生くらいの時に『KAPPA 1』を聴いて、それでめちゃめちゃライブハウスに行くようになったんですよ。ASPARAGUSも行けるライブは全部行くみたいな、それで『BKTS』に出てたバンドが好きになって、未だに『BKTS』に出てたバンドをいっぱい見に行く。その中でLOSTAGEも今でも見に行きますし、あれから15年くらいずーっとライブ行って見てますね。

久保寺:ファンでもある、みたいな? famを始める前から?

山﨑:ファンでもありますね。高校生になった時からだからfamを始める前からで、東京にLOSTAGEが来たら毎回今でも見に行きますよ。去年末のGEZANとの2マン、それこそLIQUIDROOMであれはすごい興奮しましたね。「うわっ」という感覚と言うか、そういう演奏を自分もしたいなと思いましたね。海外のバンドより日本のバンドをよく聴いてるかも。

大武:自分は高校1年の時に初めてライブハウスに行ったんです。ベースのとだげんと一緒に行った、新宿JAMのお昼のライブだったんですけど。高校の先輩がライブをやるから見に来てくれと誘ってくれて。見に行ったら対バンでクリトリック・リスさんが出ていて、すごく衝撃的で(笑)。それまでライブハウスがどういう所かも知らなかったですし、他にも先輩に呼ばれた同級生の女の子が見に来ていたんですが、「私、帰る!」と言って帰ってしまったのも覚えていますし。あと、あの球体から出た「ビー!」っていう音が2、3分続いていたと思うんですけど、それが永遠に感じるくらい宇宙で、あれが忘れられなくて。

一同:(笑)

大武:ホントにずっと忘れられなくて。僕にとってはそれがライブを見て初めての衝撃で(笑)。

山﨑:それが初めて行ったライブなの?

大武:ライブハウスに行ったのがその新宿JAMが初めてで、ライブは池袋の野外でSEKAI NO OWARIのフリー・ライブをその直前に行ってまして、こんなに音楽の世界は広いんだと感じました。

五味:それじゃクリトリック・リスをブッキングしたほうがいいね(笑)。

久保寺:バンドをやろうと思ったきっかけは? その高校生の時から?

大武:中学の時にたまたまバンドがテレビに出てたり、アニメの主題歌がバンドであったりして興味を持って、ギターとか触ったことないけどやってみようと思ったのがバンドを始めたきっかけですね。でも絶対に今でも、忘れたくても忘れないで覚えていますし、ライブの衝撃的なきっかけはクリトリック・リスさんですね。あと、女子たちが帰ってしまった顔とかも(笑)。他にも、ライブハウスは少し臭いんだなー、とか。

とだ:そんなせんちゃん(大武)と行ったライブで、それこそSHELTERで透明雑誌が出てて、toddleやHello Hawkが出てたり、脳性麻痺号のライブを見たり。夢にまで出てきたりとか、よく覚えていますね。クリトリック・リスさんを見た時もそうでしたけど、最初は幼くて受け入れられなかったんですが、自分もバンドをやって体験していくうちにのめり込むようにハマっていきました。大好きです。

久保寺:ライブハウスとしては、そんなふうにライブを見た人や体感した人が良い意味で狂わされてほしいという気持ちがありますよ。

とだ:その後、ライブハウスで働いていた時にデラシネを見て、とても衝撃で。後で思い出したら脳性麻痺号のベースも(風間)コレヒコさんが弾いていたなと偶然にも繋がるんですよね。超格好良かったし、忘れられないです。

カニ:新宿JAMの話に戻るんですけど、けっこうハードコア的な内容のイベントで、その時にbronbabaを初めて見てびっくりして、とだげんがゲロ吐いて。

山﨑:ライブがすごすぎてゲロを吐くって(笑)。

藤村:どういうことだよ(笑)。

とだ:まだ高校生だったんで、格好良くてライブを見たいんだけど音がでかくて、でも見たくて(笑)。

五味:だけど高校生といっても最近やな?

カニ:そうですね。4、5年前くらいです。でも10代の時に見たそういう衝撃は忘れないなと。

威:価値観が変わるよね。

カニ:自分が考えていた方向性、価値観が良く曲げられると言いますか。

山﨑:10代の時の感覚は忘れられないですよ。やっぱり好きだったから基盤になりますよね。結果、一番好きだったきっかけなのかなー、って。

ライブハウスでの出会いが今に繋がっている

川本:五味さんが初めてライブハウスへ行ったのはいくつの時だったんですか。

五味:大阪にamHALL(アムホール)という、LIQUIDROOMと同じくらいのキャパのハコに当時よく外国のバンドが来てたんですけど、17歳の時にBad Religionというメロディックの重鎮バンドが来日すると知って。友達とチケット取って見に行ったら、前座ですよ、SPREADが出てて。あれがライブハウスだったのか、ホールだったのかはまぁ感覚的には分からないけど、それが最初でしたね。そん時はBad Religionを見に行ってたんでSPREADは全く知らなくて、ハイスタは知ってたんですよ。当日、ベース&ボーカルで3ピースで、これハイスタなんちゃうか? と曲も分かってないけど前のほうに行ってダイブをしたのは覚えてる。目当てのバンドを見に行って、全然違うバンドが出てきて、それを気に入ったっていう。バンドに興味を持つきっかけっていうのは初めて行ったあの時からあるなー、と思って。そっから自分もバンドをやり始めて奈良NEVERLANDでブッキングとか出るようになって、ブッキングで知り合った友達が増えて、ツアーに呼んでもらったりとかするようになって…それがずっと続いてる。みんなイベント出る人を知ってると言いましたけど、普段ライブハウスでやってることがその時から続いて今に至る感じですね。

久保寺:やっぱり、けっこう覚えていますね。

五味:行ったライブとか、僕はけっこう覚えてますね。どこでライブやったか、誰と対バンしたかとか。この中では本数も一番多いと思いますが。ダゼ(山﨑)とかのほうがライブを見てる数は多いんじゃないかな。

山﨑:ライブハウスの人たちよりかは少ないくらい、かなと。

五味:1回1回のライブって出会いと言うか、気づきとかあって、今度は999999999ってバンドは知らないので見て覚えて…ってなると思う。出てる人じゃなくて、ライブに来ていた人にCDもらって聴いたら良くて、どっか別の所で一緒にやろうってなったりとか。突然少年とかもそうやったと思うんすよ。「挑戦状」みたいのが来たんすよ。手書きのをもらって、筆みたいので一緒にやってほしいと書いてあって、「こいつ誰やん?」ってなって(笑)。でも危ない噂は聞いてたんで、あ…来たなって。そういうのやってたよな?

大武:そうですね…(失笑)。

五味:僕ら世代のバンドに挑戦状を渡し歩いていたという、彼らとの出会いもライブハウスだったと思うんですけど。このイベントにも、そういう出会いがあればいいなと思いますね。人生で初めてライブに来ました、って人がイベントでいたらいいと思うし。

川本:うんうん、そうですね。

五味:たまたまRooftopを見てくれて、気になって来てみたらこういうバンドがいるんだ、って。

久保寺:早割りとは別で、学割りを作っているんですよ(学生はチケット代金¥1,000キャッシュバックあり)。

五味:あ、それは推したほうがいいね。ライブハウスがトラウマになるのは10代というイメージがあるから(笑)。こういうイベントで学割りはいいね。でもおっさんの学生とかもいますよ? その場合は?

久保寺:そこは…決めてなかったですね(笑)。

五味:学割りを推したいならRooftopを大学とかに持っていって置かせてもらったらいいんじゃないかな。ところで、SHELTERとERAは系列なの?

川本:違うんですけど、会社の垣根を超えまして(笑)。

五味:そういうのいいっすよね。

久保寺:ERAでイベントを開催した! ってバンドマンが、次はSHELTERでワンマンとか企画やります! って流れが昔から多いのがありまして。自分もそうだったんですが、個人的にはありだなーと思っています。

川本:僕が初めて行ったライブハウスが下北沢ではERAだったんですよ。famを見ました。10年くらい前かな。ダゼ(山﨑)さんはしょっちゅうSHELTERやERAに出てますもんね。

山﨑:ERAは最近久々でしたけど、famの時はめちゃめちゃ出てましたね。当時はSHELTERに出るのは少なかったけど、今は多いですね。飲んでばっかですけど。ライブハウスと言うか、飲みに来てる(笑)。

川本:突然少年もどっちもよく出てるよね。

久保寺:突然少年はそもそもライブが多いよね。月にどのくらいライブをやってるの?

大武:10本ちょい?

カニ:毎月そのくらいは。

川本:多いね(笑)。いろんなライブハウスに出てて、特に好きなハコとかある?

大武:SHELTERは、ライブハウスに出始める前からいろんなバンドのライブ映像を見てるとSHELTERだったりして、自分らもやってみたいなーってところがあったけど。今は、月に3本やる時もあるし…。

川本:もはやハコバンだからね(笑)。

SNS上だけじゃなく、熱を感じたい

久保寺:『EMOTIONAL RIOT』は下北沢の飲食店など、さまざまな店舗に告知をご協力いただいています。皆さんもたくさんの人に曲を届けたい、ライブに来てほしいなど、告知については日々考えていると思うのですが…。

五味:告知…ね。最近、難しいですよね。昔はSHELTERの階段のとこでバーッとフライヤーを配るみたいなのがありましたよね。今、減りました?

川本:減りましたね。

五味:あと、前は魔法のiらんどとか出てきて。

威:ありましたね(笑)。

五味:(突然少年に)分かるか? お前ら(笑)。

大武:僕、いま魔法のiらんどで日記を書いてます…。

五味:書いてんのか!(笑)

藤村:すごいな、よく知ってるね。

大武:だんだん、いろんな魔法のiらんど内のコンテンツがなくなってきてて、僕が頑張らないとなと。

威:昔はteacupのBBSで「告知失礼します」とか宣伝してましたよね。

五味:あった! 告知だらけで全然面白くないっていう(笑)。やっぱ、告知に関してはみんなが気にしているメディアと言うか、ライブハウスとか現場でもそうですし。その時の主流の注目しているところに出していったほうがいいってのはあるんですけど、それがいま何なのか分からないっすよね。

久保寺:ツイッターなのか、インスタなのか…。今はツールがありすぎるし。

五味:みんな検索じゃないっすか? ピンポイントでその、たとえばuri gagarnを見たいのであれば検索して、オフィシャルを見て、ライブを見に行くと思うんで。ただそれって、好きな人に向けてしか発信できないんで。通りすがりの人にも届けることを考えたら、こういうフリーペーパーとか、ポスターとかでも目が届くかもしれない。どうしたらいいのかな? って普段から考えてますね。だから今日はRooftopで表紙をもらえるって聞いて、奈良から来たんですけど(笑)。

川本:ありがとうございます!

五味:いえいえ、呼んでもらってありがたいですし、せっかく表紙でやってもらえるんやったら、どこかで手に取って見てもらえるかもしれないと思ったので。

久保寺:知っている人たちに広げることも大事ですけど、不特定多数の人たちに知ってもらって衝撃を受けてもらうには、どこをどうやったらきっかけになるかが分からないですよね。それでもDIYじゃないですけど、今回は川本君と2人で出演者のライブに行ってフライヤーを手配りしているんです。ちゃんと手渡ししたら「面白そう」とか話しかけてくれたり、反応があるのが嬉しいんです。地道な作業だけど、このイベントはライブハウスが作っているからこそ、昔ながらの告知は徹底してやっていきたいんですよ。

五味:それぞれのバンドもイベントまでにライブがあると思うんで、バンドにも頼んでいいだろうし。

威:最近、対人間っていうのが希薄な気がして。今日もみんなに会えるのを楽しみにしていましたし、SNS上だけじゃなくて、もうちょい熱を感じたいっていうのはあります。最近、特にそう思いますね。知らない人に何かを届けるのは、簡単なことじゃないですけど。

五味:でも、あまり交わりがないと言うか、uri gagarnのツアーの時にいま来てるなって人をフックアップするみたいなの、毎回やってるよね? カネコアヤノさんとか。

威:ああ、羊文学とかニトロデイとか、気になる人をね。

五味:そういうの見てるとね、uri gagarnが呼んだのはどんなバンドだろう? と興味が湧く。だから気になるバンド呼ぶのをやってるの、いいなー、って。

威:実際、すごく刺激をもらえるんですよ。

久保寺:uri gagarn好きな人からすると、知らなかったバンドでもuri gagarnが推すなら聴いてみようと思いますよね。

藤村:『EMOTIONAL RIOT』に直接関係ないっすけど、海外のLIVE REC動画みたいなやつをAudio Treeとかで見てバンドを知るんですよ。それで調べて音源を買ったりするんですけど。そういうのを自分でもやりたいなーと思って、細々とYouTubeにチャンネルを作って上げたりしてるんですけど。

五味:そんなYouTuberみたいなことやってんの?

藤村:YouTuberって言うか(笑)、「NOROSHI SESSION」というチャンネルを作って。[註:URLはこちらです]

一同:狼煙〈のろし〉!(笑)

藤村:ライブが格好いいなと思う友達のバンドを呼んで、一発録りの映像をチャンネルに上げてって。新宿NINE SPICESのフロアを使って撮って、まだバンドが5個くらいしか揃ってないですが。

久保寺:いいね、それも最近の告知ツールのひとつだよね。

威:こういうインタビューもライブで配信してみるとか。

五味:分かりやすいね、現場感を伝えるには。

藤村:生身の人が唄って演奏している姿だけでも、曲を聴いてて距離が近くなるし、いいなーって思いますね。

威:この『EMOTIONAL RIOT』でも毎週誰かと誰かを呼んで対談させて、ずっとやっていれば動きが見えていいんじゃないかなと。

山﨑:うん、面白いっすね。

久保寺:じゃあ、配信をやりましょうか?

川本:それ、いいですね!

藤村:その際はぜひ「NOROSHI SESSION」をご利用ください(笑)。

五味:みんなここに出てる人らって自覚的にそういう活動をやってるし、チャンネル作るでもビラ撒きに行くでも何でもいいけど、ちゃんとユニティーすれば広がっていく気がしますね。

プレイベント『acoustic riot』もお見逃しなく!

久保寺:最後に告知があれば伺いたいのですが、まず『EMOTIONAL RIOT』のプレイベント『acoustic riot』が9月20日(金)に下北沢SHELTERであります。

五味:mouse on the keysの川﨑(昭)さん、めちゃめちゃ気になるんですよ。

威:トークだけで参加してくれるんですよね(笑)。

藤村:川﨑さん、トークとか他でもいろいろやってますよね。

久保寺:この前も新代田FEVERでトークゲストで参加したりとかもありましたし、川﨑さんは頭が良くて経験も豊富で、話を聞いていてすごくためになるんですよ。僕が普段からお話する機会がありまして、川﨑さんのことをみんなに知ってほしいんですよね。

五味:その流れで俺が弾き語りをやるって、ヤバいって(笑)。当日はどういう順番なんすか?

久保寺:まだ考えてなくて(笑)。トークがあるので。

五味:弾き語り、弾き語り、トーク!

川本:それ、いいっすね!

五味:間にトークが挟まって、そのあと弾き語りやったらむちゃくちゃやりにくいって(笑)。

久保寺:その順番で行きましょうか、弾き語り終わってからトークコーナーで。

山﨑:飲みながらゆっくり皆さんで喋ってもらったらいいんじゃないですか(笑)。

五味:川﨑さん、LIQUIDROOMの時はライブですよね?

久保寺:もちろん。プレイベントは椅子を用意して、ゆったりしながらお酒を飲んでもらいつつ、良い雰囲気を作れたらいいなと思っております。皆さん、告知があればお願いします。突然少年は?

とだ:じゃあ…ライブを見に来てください。

山﨑:普通じゃん!(笑)

五味:今からでもイベントまでに2、30本はあるよね。

とだ:ありますね…(笑)。

藤村:今度、NOT GREAT MENとSUNDAY DOCUMENTのSPLITのレコ発があるんすけど。

五味:作ってたんや。

藤村:そうなんですよ、7インチレコードで。9月7日(土)にうちらSEMENTOSも出て新宿NINE SPCIESでやるんで、良かったら来てください!

威:uri gagarnはシングルを配信リリースして、8月末からツアーがあります。

五味:それにbedやClimb The Mindが出て。

威:そうです、9月ですね。札幌とかも行って、バンドが仕上がった状態でこの『EMOTIONAL RIOT』に出られるかなと。

久保寺:締めの言葉にぴったりですね。

藤村:仕上がってる…。

五味:自分でハードルを上げたね(笑)。

威:自分たちでもすごい楽しみです(笑)。

川本:LOSTAGEは製作明けになるんですか?

五味:そうっすね。いま制作中で10月からツアーで、4カ月ぶりくらいかな。東京でやるのはこのイベント、10月14日(月・祝)からかと。アルバムの発表もあるので楽しみにしていてください。

久保寺:皆さん、どうもありがとうございました! それでは引き続き、時間の許す限りお酒を飲んでいただいて(笑)。

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