当社製品が「劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命」に使用されていたヒロセ電子システム(株)が破産申請へ

 ヒロセ電子システム(株)(TSR企業コード:290911001、法人番号:9011001019771、渋谷区恵比寿南1-9-6、設立1968(昭和43)年11月、資本金5000万円、秋山清社長ほか代表1名)と、関連のエビス電子(株)(TSR企業コード:270204253、法人番号:2070001009833、安中市松井田町二軒在家573-1、設立1982(昭和57)年12月、資本金1000万円、渡邊良典社長)は9月2日、東京地裁への破産申請を金井暁弁護士(大知法律事務所、千代田区麹町2-3、電話03-6261-2501)に一任した。
 負債は、ヒロセ電子システムが約62億2400万円(2018年12月期決算時点)、エビス電子が約3億8400万円、2社合計66億800万円。

 ヒロセ電子システムは、創業50年を超える老舗の医療機器メーカー。生化学・免疫血清などの自働計測器などの医療機器および制御コントローラーなどの産業機器の製造を行い、大手医療機器・産業機器メーカーを主力先として、2018年9月期の売上高は約61億5400万円をあげていた。また、当社製品の赤外線治療器「RED SUN」は2018年7月に全国公開された映画「劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命」に使用されるなどで話題となっていた。
 しかし、当社の製造した美顔器が発火し、設計上のミスがあったとして取引先から損害賠償を求める訴訟が2017年5月に起こされるなどして信用性が低下。また、ここにきて業況悪化で資金繰りも逼迫し、金融機関にリスケを要請するなどして凌いでいたが、ついに限界に達し今回の措置となった。
 エビス電子はヒロセ電子システムに連鎖した。

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