迫る消費税10% 長崎県内 運賃や公共料金 こう変わる

 消費税率8%から10%への引き上げが迫った。10月には公共料金や交通機関の運賃などで税率引き上げ分が価格に転嫁される。前回と比べて増税幅は小さいが、じわじわと家計に響きそうだ。
 長崎バスを運行する長崎自動車(長崎市)は一部区間の運賃を引き上げる。最大20円の値上げ。初乗り運賃は160円のまま変わらない。JR九州(福岡市)の改定は長崎-諫早480円(現行460円)など。在来線特急は、博多-長崎の指定席が4800円(同4710円)、博多-佐世保の指定席が3950円(同3880円)となる。
 船は五島産業汽船(新上五島町)の長崎-鯛ノ浦間で大人片道運賃が4980円(同4890円)。
 九州商船(長崎市)も全航路で運賃改定を実施。ただし長崎-五島間は消費税率の変更による改定に加え、県の離島地域交流促進基盤強化事業に基づく運賃の低廉率の変更などで、長崎-五島間のジェットフォイルの場合、大人片道運賃は5740円(同5010円)となる。実際の価格は五島産業汽船と九州商船のいずれも運賃に「燃料油価格変動調整金」が加わる。
 公共料金は経過措置で原則11月分の料金から反映される。
 長崎市の上下水道料金は標準的な2人世帯(使用水量が15立方メートル)の場合、現行より月額98円上がり、5395円となる。
 九州電力(福岡市)は契約電流が一般家庭の多くが契約している30アンペア、使用電力量が250キロワット時の場合、現行より月額109円上がり、6666円。燃料費調整額を含んでいないため、実際の料金は燃料費に応じて変動する。
 西部ガス(福岡市)は10月分の標準家庭(45メガジェール換算、1カ月使用料23立方メートル)の料金で見た場合、消費税率8%で換算すると5717円、10%では106円上がり5823円となる。

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