レッドブル・レーシング首脳陣は、2020年ドライバー候補にニコ・ヒュルケンベルグは入っていないと明言しているものの、ニコ・ロズベルグは彼が来季のチームにとってベストの選択肢であると主張している。
ハースが2020年シーズンにドライバーラインアップを変更しないと決断したことで、ヒュルケンベルグがF1に残れるのかどうか、懸念が高まりつつある。
ルノーから放出されることが決定したヒュルケンベルグは最近、アルファロメオと、おそらくはウイリアムズだけが2020年に向けてのチャンスであることを認めている。レッドブルのモータースポーツコンサルタントであるヘルムート・マルコは、マックス・フェルスタッペンのチームメイト候補はアレクサンダー・アルボンとピエール・ガスリーのみであると発言、チーム代表クリスチャン・ホーナーはヒュルケンベルグは候補リストに入っていないと明言した。
だがロズベルグは、レッドブル首脳陣がヒュルケンベルグ獲得について検討する可能性はあると主張している。
「アルボンはレッドブルでのシート獲得に向けて戦っているが、それは簡単なことではない」と2016年のF1世界王者であるロズベルグは『Speedweek』に語った。
「レッドブルはどのドライバーを選ぶべきかという点で少し行き詰っていると思う。ガスリーは優れたドライビングをしているし、トロロッソで良い仕事をしているので、おそらく彼は優位にあるだろう」
「正直なところヒュルケンベルグは悪い選択肢ではない。彼らはノーと言ったが、彼には今でもレッドブルでドライブするチャンスがある」
「彼は精神面でも非常にうまく合うだろうし、優秀なドライバーなのだから、選ばない理由はない。現時点では彼が最適な選択肢だ」
■「ヒュルケンベルグがアルファかウイリアムズに加入する可能性は低い」とロズベルグ
ロズベルグは、ヒュルケンベルグがアルファロメオに移籍する筋書きについては、疑問を抱いている。
「チャンスは薄れつつあるが、彼はいまでもとても自信があるようだ」とロズベルグは付け加えた。
「ウイリアムズとアルファロメオしか残っていないのに、彼がどうしてそんなに自信を持てるのかが分からない。キミ(・ライコネン)は残留することが決まっているので、アルファに関してはアントニオ・ジョビナッツィが鍵になる」
「ジョビナッツィはイタリア人でイタリアのチームにいる。それに好調なシーズンを送っている。ニコが本当にアルファロメオでドライブするチャンスがあるのか疑問だ」
ロズベルグは、ヒュルケンベルグのウイリアムズ移籍の可能性についてはさらに懐疑的だ。
「もし彼らに余裕があるのであれば確実に獲得するだろうが、彼らは実際のところ資金を持ち込めるドライバーを必要としている。ヒュルケンベルグが彼らに資金をもたらすことはないだろう。それは簡単なことではない」
「彼がF1にとどまることを願っている。なぜなら彼はそれに値するし、素晴らしい才能の持ち主だからだ」