メーカー純正ナビの満足度を20項目で調査
本調査では、直近一年以内に純正ナビゲーションシステムが装備された新車を購入したユーザーを対象に、自動車メーカー純正のナビゲーションシステムに関する顧客満足度を6ファクター20項目で聴取している。
6ファクターの内容は総合満足度に対する影響度が大きい順に、「ナビゲーション機能・性能」(23%)、「モニター」(19%)、「音楽や映像関連機能・性能」(18%)、「操作性」(17%)、「デザイン・質感」(16%)、「各種機能・アプリ、サービス」(7%)となっている(カッコ内は影響度)。これらに関するユーザーの評価を基に1000ポイント満点で総合満足度スコアを算出している。
総合満足度ランキング、ラグジュアリーブランド部門
レクサスがラグジュアリーブランド部門で8年連続の第1位となり、全ファクターでランキング対象ブランド中、最も高い評価となった。(対象4ブランド)
■第1位:レクサス(697ポイント)
■第2位:BMW(631ポイント)
■第3位:アウディ(625ポイント)
■第4位:メルセデス・ベンツ(607ポイント)
総合満足度ランキング、量販ブランド部門
トヨタが量販ブランド部門で2年連続の第1位となり、全ファクターにおいてランキング対象ブランド中、最も高い評価となった。(対象9ブランド)
■第1位:トヨタ(621ポイント)
■第2位:スバル(597ポイント)
■第3位:日産 (595ポイント)
■第4位:スズキ(590ポイント)
■第5位:ホンダ(588ポイント)
■第6位:ダイハツ(582ポイント)
■第7位:三菱(577ポイント)
■第8位:フォルクスワーゲン(576ポイント)
■第9位:マツダ(546ポイント)
総評
満足度は全体的に向上
純正ナビ全体での総合満足度平均スコアは前年比+26ポイントとなり、2008年の調査開始以来、初めて全体平均スコアが600ポイントとなった。
ファクター別では、「各種機能・アプリ、サービス」は+15ポイント、その他のファクターでは平均+26ポイントと、大きく向上している。
セグメント別に見ると、ラグジュアリーブランドセグメントの平均スコアは前年比+27ポイントで、「モニター」「操作性」で+30ポイント以上の向上となった。量販ブランドセグメントの平均スコアも前年比+27で、「各種機能・アプリ、サービス」は+15ポイント、その他のファクターでは平均+27ポイントの向上となった。
J.D. パワー オートモーティブ部門:川橋 敦氏のコメント
昨年に引き続きラグジュリーブランド、量販ブランド共に、第1位はレクサスとトヨタであった。
特筆すべき点は、業界全体で大きな満足度向上が見られた事である。モニターやデザイン・質感、操作性が大きく向上しており、ユーザー視点での魅力の折込みや品質改善への各社の取組みが高評価につながったと考えられる。近年、ナビゲーションシステムは役割や機能が拡大しており、CASEの動向に追従した通信装備を搭載するコネクテッドカー化が進んでいる。
本調査では、ラグジュリーブランドにおいては輸入車ブランドのスコアの伸びが目立っている。これは輸入車ブランド各社が強化してきたコネクテッドカー化によるサービスや機能の利便性が日本市場で評価されつつあることを示している。
一方で国産ブランドでは、ラグジュリー、量販ブランド共に、基本性能であるナビゲーション機能・性能に加え、音楽や映像関連機能・性能でスコアの伸びを示しており、使用頻度の高い機能の利便性が高まっていることが示された。
日本市場において車載ナビゲーションシステムはCASEの役割の一部を担う重要な装備として今後も更に発展するだろう。
調査概要
■実施期間:2019年7月
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:2018年4月~2019年3月に純正ナビゲーションシステムが装備された新車を購入したユーザー
■調査回答者数:ラグジュリーセグメント 969人、量販セグメント 6261人