大村市長選 現職の園田裕史氏 無投票再選

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無投票再選し、2期目に向けて支持者らとガンバロー三唱をする園田氏(中央)=20日午後5時20分、大村市武部町の選挙事務所

 任期満了に伴う大村市長選は20日告示され、現職の園田裕史氏(42)=無所属=以外に立候補の届け出はなく、園田氏の無投票再選が決まった。同市長選が無投票となったのは1998年以来、21年ぶり。
 園田氏は2015年、当時の市長の死去に伴う市長選に立候補し、「市民と創る新しい大村」を掲げ初当選。待機児童の解消や新幹線を生かしたまちづくりに取り組みたいなどとして、今年8月、再選出馬を表明していた。
 午後5時すぎ、無投票当選が決まり、同市武部町の選挙事務所に姿を見せた園田氏は2期目に向け、ガンバロー三唱で気勢を上げると、支持者らと笑顔で握手。「これまでの4年間以上に、責任を持って次の4年間を挑み続けたい」と決意を述べた。

【略歴】市長、長崎空港ビルディング社外取締役(元)市議、看護師▽福岡看護専門学校卒(2)

 ■問われる「オール大村」

 令和初となる大村市長選は現職、園田裕史氏が無投票で再選を決めた。選挙のたびに激戦を繰り広げ、“政争の町”とも揶揄(やゆ)される大村だが、今回は一転して“無風”の選挙だった。
 大村は地方都市では珍しく、人口増加を続けている。だが、市税収入や観光客数、大村ボートの売り上げ増など好調に見える数字の一方、待機児童やいまだ異論の多い市庁舎建て替えなど、園田市政が直面する課題は山積している。園田氏が打ち出したサッカーJ2、V・ファーレン長崎の新練習拠点誘致についても実現性や費用面を不安視する声が根強い。10月の市議会では、市歴史資料館に常設展示されるデジタル映像コンテンツについて「設置費5千万円、維持費に月35万円もかかるのに議会に十分な説明がなかった」などと市の対応に批判の声が上がり、2018年度一般会計決算は不認定となった。
 園田氏の1期目の手腕を巡っては、評価の半面、「(好調な数字などは)前市長時代の延長線でやってきたこと」とみる声も多く、無投票をそのまま園田市政への「信任」と受け取るわけにはいかないだろう。園田氏は市民や行政、議会、企業、地域などが一体となる「オール大村の街づくり」を掲げている。県立・市立一体型図書館の完成や新幹線によるまちづくりなど、市の姿が大きく変わりつつある中、いかに市民の理解や協力を得て課題解決に臨んでいくか、園田市政の実行力が問われている。