大会連覇へ好発進のローブ「最終ステージは飛ぶような速さだった」/2019WRC第13戦スペイン デイ1後コメント

 2019年のWRC世界ラリー選手権第13戦スペイン(ラリー・エスパーニャ)は10月25日、SS1~6が行われ、スポット参戦している前年覇者のセバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)が総合首位につけた。

■トヨタ

●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ1総合5番手

「本当にタフで困難な1日だった。ループステージの1走目を先頭スターターとして走行すると路面は一貫して滑りやすいが、それでもなんとか対処できる。しかし、2走目はより難しいコンデイションとなり、本当にフラストレーションが溜まったよ」

「それでも、これ以上は不可能と思えるくらい攻めることができたから、その点に関しては満足するべきだろうね。明日は新たな、そして今日とはまったく違う1日となるから、力強い戦いができることを期待している」

●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ1総合6番手

ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)

「昨年と比べると、今日のグラベルステージは簡単ではなかった。週の前半に雨が降ったせいか、路面のグリップレベルが非常に低く、朝のステージは難しく感じられたよ。午後はグリップが安定したが、多くの轍(わだち)ができていた」

「朝のステージではあまり自信を持てなかったが、サービスでサスペンションに調整を施したところ、午後はちゃんと戦えるようになった。自信が増し、リラックスできているから、明日からのターマックでの2日間が楽しみだ」

●クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ1総合4番手

クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)

「今朝はクルマのセットアップがあまりうまくいかず、特にロングステージのSS3では、バンプ(こぶ)を越える際にいいフィーリングを得られなかった。しかし、午後のステージではすべての歯車が噛み合った」

「クルマのフィーリングが大きく変わり、クルマを信頼して運転することができた。ラリーが始まる前は1日が終わった時点でトップと10秒差につけていたいと考えていたが、13秒差ならば上々だ」

「今年、ターマックでの自分のペースはいいし、ヤリスWRCはターマックステージで本当に速いから自信がある。明日からの戦いがとても楽しみだよ」

■ヒュンダイ・モータースポーツ

●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合2番手

「このラリーの素晴らしいスタートを切ることができたし、マシンの挙動もとてもよかった。午前中のオープニングの走行はポジティブな内容だったし、午後も同じ調子で続けていった。時にはいくつかトリッキーなセクションもあったが、集中力を保って力を発揮しようとしていた」

「最終ステージは特に厳しかった。太陽の位置が低くなったことと、霧が出たことが組み合わさって、視界に問題があったんだ。だから引き続き集中していかなければならなかった。最後のヘアピンで1、2秒を失ったことは別にして、ほぼ完璧な1日を強力に終えることができたよ」

●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合3番手

ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)

「全体としていい1日だった。ランキングでは総合トップ3を占めていて、状況はチームにとっていいものに見えるね。グリップレベルが変わりやすかったにもかかわらず、マシンは本当によく動いてくれた」

「唯一良くなかった点は、午前中に行われたSS3のフィニッシュ地点まで5kmの地点でパンクしたことだ。そのせいでいくらかタイムを失ったし、午後は期待外れの結果で終えることになった」

「いくつかの場所は走行するのが難しかったが、すぐに影響が出るようなことはなかったよ。今日の僕たちのパフォーマンスを喜んでいいと思う。これからはターマックのステージに注意を向けていく」

●セバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ1総合1番手

セバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)

「チームにとって本当に素晴らしい日になったよ。このラリーで首位につけているのは最高の気分だ。たとえ、まだこの週末の序盤ステージであってもね。午前中はタイヤ戦略についてちょっとしたことがあった。ハードタイヤの性能を引き出して最適なパフォーマンスを発揮できたのは、終盤の走行だけだったんだ」

「オープニングステージのコンディションはとても滑りやすく、ぬかるんでいた。午後のコンディションは改善し、ずっといいフィーリングを掴んでいた。最終ステージでのマシンは完璧で飛ぶような速さだったよ」

「十分にプッシュした結果、チームは初日の終わりにワン・ツー・スリーを確保することができた」

■Mスポーツ・フォード

●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/デイ1総合7番手

「いい戦いになりつつあったけど、最終的にはうまくいかなかった。スピードもあったものの、最終SSでかなりひどいミスファイアが起きてしまった。どうにかリエゾン(移動区間)でいくつかパーツ交換をして再スタートすることができた。まぁよくあることだよね」

「明日はターマック(舗装路)での争いになるから、初めから全力投球しなければならない」

●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/デイ1総合8番手

テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)

「午後はいいリズムを見つけて、マシンのフィーリングもかなりよかった。いいタイムを残そうと努力して、なんとか達成できたから満足している。だけど、ロングステージでタイヤをうまくマネジメントできなかった。最初はプッシュしすぎで、2回目の走行ではもっとプッシュするべきだった」

「改善すべきところだけど、学習曲線は上がってきている。このことはしっかりメモを残して、宿題にするつもりだ」

■シトロエン・レーシング

セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)

●セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)/デイ1総合17番手

「SS2のスタートでは、ほぼパワーステアリングを失っていて、次はギヤシフトパドルが、そして最後には中央のディファレンシャルがおかしくなってしまった。パワーステアリングなしでマシンをドライブするのは身体的にとても厳しく、手には水ぶくれができてしまった。決意は固めていたのに、まったく期待外れなことになってしまった」

「適切なタイヤ戦略を採っていたし、オープニングステージでのタイムから、いいフィーリングが得られていると確信していた。チームの全員ががっかりしている。でも間違いなく僕たちはプロフェッショナルであり、決して諦めないというアプローチでつねに挑んでいる。ラリーの最後に僕たちがどこにつけることになるか楽しみだ」

●エサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)/デイ1リタイア

「僕たちのラリーが完走できずに終わることになったのは残念だ。特にペースの点では、今日はリタイアするまではとても着実に一貫性のある走りができていたからね」

「差は小さいし、戦う準備はできていた。なぜならC3 WRCの良い感触を掴んでいたからだ。今はオーストラリアに期待している。可能な限りベストな結果を出して、好調子でシーズンを終えるんだ」

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