NASCAR第34戦:フォードのハービックが優勝。下位クラスではスープラ操るベルが最多8勝目

 2019年のモンスターエナジーNASCARカップは11月3日、テキサス州フォートワースのテキサス・モーター・スピードウェイで第34戦が行われ、ケビン・ハービック(フォード・マスタング)が優勝。チャンピオン決定戦“プレーオフ”最終ラウンドへの切符を手にしたふたり目のドライバーとなった。

 年間36戦で構成されるNASCARカップシリーズも、この第34戦テキサスを含めて残り3戦。最終戦でチャンピオンを争う4席のうち、1席は前戦ウイナーのマーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)が確保している。

 残る3席のうちの1席を争うこととなった第34戦テキサスは3日(日)の現地14時20分、1周1.5マイル(約2.4km)のオーバルを85周、85周、164周の3ステージ合計334周で争われた。

 ポールシッターのハービックを先頭に迎えたステージ1では、チェイス・エリオット(シボレー・カマロZL1)やブラッド・ケゼロウスキー(フォード・マスタング)、リッキー・ステンハウスJr.(フォード・マスタング)などがスピンやクラッシュする展開で、計6度もイエローコーションが出る荒れ模様に。

 そんなステージ1では、チェッカー目前にデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)がスピンしたことでイエローコーションが出され、このリスタートでラップリーダーだったクリント・ボウヤー(フォード・マスタング)を交わしたハービックがトップチェッカーを受けた。

 続くステージ2は一転、イエローコーションが1度も出ない展開となり、アリック・アルミローラ(フォード・マスタング)が制している。

 このステージ2を5位で終えたハービックには、ピットイン時、規定より早くタイヤがピットボックスに出ていたとしてペナルティが与えられた。

 これで後方に下がったハービックはリスタートでもポジションを落としてしまったが、ステージ3スタートから84周目の254周目にはラップリーダーまで登りつめてみせる。

ケビン・ハービック(フォード・マスタング)

 その後はポジションを守り切ると、最終的に2位につけたアルミローラに1.594秒差をつけてトップチェッカー。シーズン4勝目、自身通算49勝目を挙げるとともに、最終戦でのチャンピオン獲得権を手にした。

 トヨタ勢はトゥルーエクスJr.の6位が最上位。カイル・ブッシュ(トヨタ・カムリ)が7位、エリック・ジョーンズ(トヨタ・カムリ)が9位だった。レース序盤にクラッシュしたジョーンズは28位に終わっている。

クリストファー・ベルが操るカーナンバー20のトヨタ・スープラ

 この週末は下位シリーズのNASCARエクスフィニティも併催され、2日(土)に行われた決勝では、クリストファー・ベル(トヨタ・スープラ)が優勝。2019年シーズン8勝目を挙げるとともに、最終戦でのチャンピオン獲得権を手にしている。

 2019年のモンスターエナジーNASCARカップ第35戦は11月10日(日)、アリゾナ州エイボンデールのISMレースウェイ(旧フェニックス・インターナショナル・レースウェイ)で行われる。

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