DeNA関根が2安打1打点2盗塁 かつての同僚からの適時打に「しっかり面で打てている」

ヤキス・デ・オブレゴンでプレーしているDeNA・関根大気【写真:球団提供】

4試合連続&3試合連続マルチ安打で打率は.273に上昇、チームも3連勝

 メキシコのウインターリーグに参加し、ヤキス・デ・オブレゴンでプレーしている横浜DeNAベイスターズの関根大気外野手が10日(日本時間11日)、敵地で行われたチャロス・デ・ハリスコ戦に「1番・中堅」でフル出場し、4打数2安打、1打点、2得点、2盗塁の活躍で、昨季のリーグ王者相手にチームを3連勝へと導いた。5-1で迎えた9回には2016年にDeNAでプレーしたかつてのチームメート、元メジャーのマイク・ブロードウェイ投手から右前適時打。勝利を決定づけた。

「(ブロードウェイがどんな投球をするのかは)あまりイメージはなかったんですが、DeNAにいた選手だというのは分かっていた。いつも通りしっかりコンタクトしていこうと思った。つまりながらもしっかり二塁の後ろに落ちてくれた。こういうヒットがこっちに来て多いのは、しっかり(バットの)面で打てているからだと思うのでよかったです」

 初回には遊撃への内野安打で出塁し、二盗を決めると、その後、2死一、三塁から一塁走者が二塁にディレードスチールを試みたのを見て、三塁から本盗に成功。先制のホームを踏んだ。3打席目の5回には2死から四球で出塁。2番打者の安打で三塁に進み、その後、相手失策の間に生還した。そして9回の適時打。これで4試合連続安打、3試合連続のマルチ安打と、打撃の調子も上昇中だ。

 チームは7-1で勝利。15勝11敗で首位と2ゲーム差の前期リーグ3位タイに浮上した。関根の打率は.273まで上昇。出塁率は.355となった。これで18試合で14得点と、17年に同じオブレゴンでDeNAの乙坂智外野手がマークした15得点(27試合)も目前だ。

「誰かに助けてもらわないと、1人では得点できない。まずは塁に出ること。その上で、塁上でやることをしっかり的確にやって、本塁にかえることができればと思っています」

人口約30万人の街ですっかり有名人、「セキネ」と声を掛けられることも

 盗塁もリーグ3位タイの6盗塁。足でのチームへの貢献度も高い。「メキシコは日本の投手に比べて、モーションが大きかったり、クイックをしなかったりするので、まだスキがある。こういうところでミスなくやって、来年日本で、もっと投手の(走者に対する)意識が高いところでも走れるよう、まずはこっちでトライしていけたらと思っています」と、走塁に対しても積極的な姿勢を貫く。

 これまでは、街を歩いていると地元ファンから「(去年まで2年間プレーしていた)オトサカ知ってるよ」と声を掛けられることが多かったが、最近の活躍で認知度も高まっており「セキネだよね? 試合見たよ!」と言われることが増えた。メキシコではサッカーが一番人気のスポーツだが、オブレゴンのあるソノラ州は野球が盛んで、野球が最も人気のスポーツ。そんな土壌もあり、関根は人口約30万人の街ですっかり有名人だ。

 前期リーグは残り9試合。10チーム中、上位4チームが2ゲーム差の中にひしめく混戦だが、オブレゴンは首位を走るトマテロス・デ・クリアカンとも直接対決3試合を残しており、首位ターンのチャンスも十分にある。関根は「もちろん1位になりたいですし、自分がやれることを全部しっかりやって、勝つために努力していきたい」と、1戦必勝を誓った。(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)

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