【全国の一度は訪れたい温泉地】日本一情緒のある風呂と言われる 法師温泉<群馬県>

いよいよ温泉のベストシーズンがやってきました。肌寒さを感じたら、芯から身体が温まる温泉が恋しいですね。私たちの身体も心も寛がせてくれる温泉は、日本の素晴らしい財産。日本各地の数ある名湯の中で、一度は訪れたい人気温泉地があります。そこで、TABIZINEでは「全国の一度は訪れたい温泉地」を連載でお届けします。今回は、群馬県の法師温泉です。

玉城乃湯

予約が取りにくいと言われる一軒宿 長寿館

群馬県のみなかみ町には、素晴らしい温泉が数多くあります。その中でも、新潟との県境に近い秘湯「法師温泉」。一軒宿の長寿館は人気が高く、予約が取りにくいと宿と言われます。

明治の面影を残す「本館」を始め、鹿鳴館風の大浴場「法師乃湯」、鄙びた風情の「別館」は国の登録有形文化財になっており、与謝野晶子や川端康成ら多くの文人が訪れました。本館との別館の他に、薫山荘と法隆殿の4館、客室37室から成っています。

本館(登録有形文化財) 明治8年築

別館(登録有形文化財) 昭和15年築

薫山荘 昭和53年築

法隆殿 平成元年築

国の登録有形文化財 鹿鳴館様式の「法師乃湯」

法師乃湯

法師温泉を有名にしたのは、木造の美しい混浴風呂「法師乃湯」。浴槽は建築されてから1世紀以上経っていますが、高い天井やアーチ形の窓などがモダンな印象を与えますね。下に敷き詰めた玉石の間から純度100%の源泉が自然湧出、4つある浴槽はそれぞれ微妙に温度が違うそうです。自分の好きな温度を探すのも楽しみですね。基本は混浴ですが、午後8時から午後10時までは女性専用となりますので、混浴が不安なあなたもご心配なく。

法師乃湯(男女混浴)

●午後8時から午後10時まで女性専用

http://www.hoshi-onsen.com/onsen.html#hoshinoyu

総檜造りの「玉城乃湯」

玉城乃湯

2000年に出来た総檜造りの「玉城乃湯」は、男女時間交代制。内湯の湯底には玉石が敷かれていて、足裏のマッサージ効果も期待できそうです。露天風呂もありますので、雪見風呂も可能。

他に女性専用の長寿乃湯があります。

玉城乃湯(男女時間交代制)

●午後3時から午後8時まで女性専用

http://www.hoshi-onsen.com/onsen.html#hoshinoyu

文人や著名人が宿泊した部屋

長寿館は、多くの文人や著名人に愛されました。

本館2階の20は、与謝野晶子・与謝野鉄幹夫妻が宿泊した部屋(昭和6年9月4日から3泊)。広いお部屋で、外にはゆったりとした広縁がついているので、湯上りに読書したり、涼むのも良いものです。国有形文化財の本館は風情がありますが、お部屋にトイレがなく、共用を使います。

別館は、全室トイレ付きなので、人気が高いようです。

お値段が高め、ワンランク上の薫山荘1階31番は女優の故夏目雅子さんが好んで宿泊した部屋(昭和57年以降繰り返し愛用)、34番は女優の故高峰三枝子さんが利用。

同じくお値段が高め、ワンランク上の法隆殿 特別室「やしおの間」は、スエーデンのヴィクトリア皇太子が泊まられた部屋。

お部屋の指定が出来るようですので、自分の泊まりたい部屋を指定するのも良いかもしれません。

趣のある建物はどの季節にも似合う

創業140周年、明治の面影を残す長寿館は、バスも通わぬ交通の不便な小さな山の温泉宿が集まって出来た「日本秘湯を守る会」の会員であり、初代会長でした。新潟の県境近く山道の行き止まりにある宿は、どの季節もよく似合います。標高800メートルの気候がもたらす見事な紅葉、雪の多い地域ゆえ真っ白に覆い尽くす冬も素晴らしいですね。現代の生活で私たちが失ったものを、ここで見つけられるかもしれません。

一度は訪れたい、法師温泉。その魅力を確かめに、あなたも出かけませんか。

法師温泉(ほうしおんせん)

【効能】

泉質:カルシウム、ナトリウム硫酸塩泉(石膏泉)

効能:胃腸、火傷、動脈硬化等の諸病に適応

特徴:無色透明、湯温が40℃とやや低いためゆっくり浸かれる。

【住所】〒379-1401 群馬県利根郡みなかみ町永井650

【公式サイト】法師温泉長寿館公式ページ http://www.hoshi-onsen.com

【日帰り入浴】可能 大人1000円 法師乃湯(混浴)、長寿乃湯(ご婦人風呂)のみ

受付時間 10:30~13:30 年末年始不可 詳細は公式サイトにてご確認ください。

http://www.hoshi-onsen.com/onsen.html

https://youtu.be/o3sA9_6Spm8

雪の法師温泉/みなかみ町観光協会

参考資料

日本秘湯を守る会

写真提供:みなかみ町観光協会

注意:記事掲載の情報は、2019年11月現在のものになりますので、詳細につきましては、各観光協会や施設に直接お問い合わせください。

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