DeNA関根、メキシコWL史上4人目の2打席連続三塁打! 「本にまで名前が…」

ヤキス・デ・オブレゴンでプレーしているDeNA・関根大気【写真:球団提供】

「1番・中堅」でフル出場し2打席連続三塁打を放つなど、5打数3安打1打点

 メキシコのウインターリーグに参加し、ヤキス・デ・オブレゴンでプレーしている横浜DeNAベイスターズの関根大気外野手が14日(日本時間15日)、ホームで行われたチャロス・デ・ハリスコ戦に「1番・中堅」でフル出場し、2打席連続三塁打を放つなど、5打数3安打1打点の活躍をみせた。チームは6-5で9回サヨナラ勝ち。後期リーグ12勝5敗とし、首位に再浮上した。

 同リーグは1945年創設。75年の歴史の中で、1試合で2打席連続三塁打を放ったのはリーグ史上4人目の快挙で、来季のリーグの公式記録本にもリーグタイ記録として「TAIKI SEKINE」の名が刻まれることになるという。

「本にまで名前が出るなんてありがたいことですね。とにかく塁に出たいと思ってやっています。結果的に三塁打になったことは嬉しいですが、もっともっと塁に出られるように頑張らないといけないなと思っています」

 この日は、3回1死二塁のチャンスで右中間を破る先制適時三塁打を放つと、2-0で迎えた5回にも2死から右越え三塁打。ともに後続の適時打で生還した。4-5で迎えた8回には2死二塁のチャンスで二塁への内野安打。二塁手が一塁に悪送球する間に二塁走者が生還し、試合を振り出しに戻した。関根はこの試合のMVPにも選ばれた。

「チームが勝ててよかった。ただ、僕自身がやれることはもっとあったので、切り替えて今後もやっていきたい」

セルヒオ・ガステルム監督も評価「将来、日本でもきっとスター選手に」

 これで関根は打率.310(リーグ10位)、出塁率.381(同11位タイ)、38得点(同3位)、15盗塁(同3位)、4三塁打(1位タイ)。関根を1番で起用し続けているセルヒオ・ガステルム監督も「彼は非常に頭が良く、吸収が速い。犠打など、教えたことをすぐに覚えてくれる。打撃の技術も優れていて、追い込まれてからも対応力がある。野球に対して非常に真面目で、彼ほど早い時間から来て毎日練習している選手はいないし、練習を嫌がらない。彼が持っている力を発揮できれば、将来日本でもきっとスター選手になるだろう」と絶賛する。

 関根は前日13日(同14日)の試合でも二塁打になりそうな左中間への当たりをダイビングキャッチするスーパープレーを見せるなど、守備でもこれまで俊足を生かした好プレーを何度も披露しており、地元記者からは早くも「関根はゴールデングラブ賞に選ばれると思う」という声も挙がり始めた。地元ファンの間でも認知度は日に日に高まっており、試合後、タコス屋を訪れると、関根の存在に気付いたファンが店内でサイン待ちの行列をつくるほどだ。

 前日に黒星を喫して首位から陥落し、ハリスコに首位の座を明け渡していたチームは、この日の勝利で再び首位に浮上。メキシコ球史にも名を刻むことになった関根は「前後期ともに1位で終えて、チームがプレーオフに進められれば一番嬉しい。自分は今、出させてもらっている試合で全力で頑張りたいと思います」と、残り試合でのさらなる活躍を誓った。(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)

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