現役最多勝は燕石川、阪神藤川は名球会まで7セーブ 現役通算投手成績ランキング

阪神・藤川球児【写真:荒川祐史】

ヤクルト五十嵐の822登板は史上7位、ヤクルト石川は200勝まで残り29勝

 2019年も立派な成績を残したベテラン選手たちが引退した。これによって現役選手の通算成績のランキングも変動している。2020年の現役投手の各成績の10傑を見ていこう。なお、阪神のメッセンジャーなど引退した選手に加え、今季からMLBに移籍する巨人の山口俊もランキングから外した。

【投手編】

○登板数
1五十嵐亮太(ヤ)822登板
2藤川球児(神)766登板
3宮西尚生(日)684登板
4青山浩二(楽)614登板
5増井浩俊(オ)518登板
6久保裕也(楽)501登板
7石川雅規(ヤ)472登板
8益田直也(ロ)472登板
9サファテ(ソ)427登板
10今村猛(広)425登板

 ヤクルトの五十嵐は史上7位。昨年と同じ45登板すれば4位の梶本隆夫に並ぶ。2位の藤川はあと34登板で史上8人目の800登板となる。

○勝利
1石川雅規(ヤ)171勝
2内海哲也(西)133勝
2涌井秀章(楽)133勝
4和田毅(ソ)130勝
5金子弌大(日)128勝
6岸孝之(楽)125勝
7松坂大輔(西)114勝
8岩隈久志(巨)107勝
9能見篤史(神)103勝
10大竹寛(巨)101勝

 ヤクルト石川は歴代41位。あと29勝は大きな数字だが、何とか名球会入りまで頑張ってほしいものだ。現役投手で、100勝以上は100勝の中田賢一(今季から阪神)を含め11人だ。

○セーブ
1藤川球児(神)241セーブ
2サファテ(ソ)234セーブ
3増井浩俊(オ)163セーブ
3山崎康晃(De)163セーブ
5松井裕樹(楽)139セーブ
6中崎翔太(広)115セーブ
7増田達至(西)103セーブ
8益田直也(ロ)88セーブ
8西野勇士(ロ)88セーブ
10田島慎二(中)75セーブ

 阪神の藤川は歴代4位、ソフトバンクのサファテは5位。藤川はMLB時代に2セーブを記録しているので、あと7セーブで名球会入りの250セーブに到達する。サファテはMLB時代にセーブは記録していないが、あと16セーブで名球会入り。ただ昨年は登板がなかっただけに微妙だ。

ホールド数は歴代10傑に5人の現役選手、2000投球回以上は現役では涌井、石川だけ

○ホールド
1宮西尚生(日)337ホールド
2五十嵐亮太(ヤ)163ホールド
3藤川球児(神)162ホールド
4青山浩二(楽)159ホールド
5増井浩俊(オ)152ホールド
6益田直也(ロ)140ホールド
7松永昂大(ロ)132ホールド
8谷元圭介(中)121ホールド
9大谷智久(ロ)120ホールド
10今村猛(広)114ホールド

 日本ハムの宮西は一昨年、山口鉄也(273ホールド)を抜いて史上1位になった。2005年に制定された歴史が浅い記録だけに、ヤクルト五十嵐(5位)、阪神藤川(6位)、楽天青山(7位)、オリックス増井(8位)と歴代10傑に5人の現役選手が並ぶ。

○奪三振
1涌井秀章(楽)1688奪三振
2岸孝之(楽)1677奪三振
3金子弌大(日)1641奪三振
4石川雅規(ヤ)1612奪三振
5和田毅(ソ)1565奪三振
6内海哲也(西)1496奪三振
7能見篤史(神)1477奪三振
8松坂大輔(西)1410奪三振
9中田賢一(神)1339奪三振
10則本昂大(楽)1245奪三振

 今季から楽天の涌井が1位。涌井は歴代38位。2位も楽天の岸。

○防御率(2000回以上)
1涌井秀章(楽)3.51(2315回2/3)
2石川雅規(ヤ)3.87(2794回2/3)

 NPBでは2000回以上の投手での防御率のランキングを公表している。現役投手では2人しかいない。涌井は歴代69位。昭和中期以前の投手は、防御率2点台前半も珍しくなかったために、現在の投手が防御率で上位に名前を出すのは難しい。今季中に2000回に到達して、ランキングに名前を出しそうな投手は以下の3人。

内海哲也(西)3.21(1969回)
岸孝之(楽)3.02(1950回)
金子弌大(日)2.97(1935回1/3)

 日本ハムの金子がこの防御率を維持して2000回に到達すれば、歴代35位となる。(広尾晃 / Koh Hiroo)

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