WTCR世界ツーリングカー・カップ参戦チームをサポートするホンダ・レーシングは、2020年シーズンに向けたドライバーラインアップを発表。エステバン・グエリエリ、ネストール・ジロラミ、ティアゴ・モンテイロ、アッティラ・タッシら4名との契約を延長し、前年度と同じカルテットがFK8型ホンダ・シビック・タイプR TCRで3年目のWTCRを戦うこととなった。
「2019年の素晴らしいシーズンを終え、2020年もホンダとともにWTCRに留まることができてワクワクしている。本当にわずかな差で逃したタイトルに向け、心の底からプッシュし、ふたたびチャレンジできるはずだと確信している」と意気込みを語ったエース格のグエリエリ。
「僕たちのシビック・タイプR TCRは、あらゆる領域において素晴らしい性能を有したクルマなんだ。オフシーズンテストでまたステアリングを握る日が待ちきれない気分だよ」
ツーリングカー大国、アルゼンチン出身者のふたりでチームを組んだグエリエリとジロラミは、2019年をALL-INKL.COM ミュニッヒ・モータースポーツからのエントリーで戦い、怪我からの完全復帰を果たしたモンテイロと新鋭タッシはKCMGに所属してシリーズを追ってきた。
2020年シーズンに向けそのチームラインアップがどうなるかは「後日発表」とされたものの、この4名のなかで最高の成績となるドライバーズライキング2位を獲得したグエリエリ、同7位のジロラミは引き続きチームメイトを務め、2020年も”アルゼンチン・スクワッド”を形成するものと考えられている。
「正直に言って、3回の優勝は僕が2019年シーズンに予想していた数字よりも多かった。その意味でも、ホンダとの再契約は2020年に向け準備を始めるのに最適の環境だと言えるね」と語るジロラミ。
「昨年、僕はエステバンのチームメイトとしてシーズンを心から楽しむことができた。今後さらに競争力を高め、自分自身のチャンピオンシップとチームのために、さらにいい戦いができると確信している」
一方、WTCC世界ツーリングカー選手権のTC1規定時代に、テストでの大クラッシュを喫して長い療養生活を送ってきたモンテイロは、この2019年シーズンから晴れてレギュラードライバーの座に復帰。
しかし、TCRインターナショナル・シリーズなどで輝きを放った若手有望株のタッシとともに、KCMGのペアは苦しいシーズンを強いられ、モンテイロはランキング20位、タッシは24位に終わっていた。
「2020年はホンダ・レーシングのドライバーとして9年目のシーズンを迎えることになる。この関係を継続できることは、僕にとってこの上ない幸せだよ」と、まずは何よりも“ファミリーの絆”に言及したモンテイロ。
「僕の“カムバック・イヤー”になった2019年は、ワールド・ツーリングカー時代よりもコンペティションレベルが激化しており、本当にタフなシーズンになった。そのため、病み上がりとは言いながらも、非常に迅速に、完璧なまでにスピードアップを図る必要に迫られたんだ」
「地元ポルトガルでの勝利と、ホンダのホームである日本でのポールポジション獲得は、これまで数多くのレースカーをドライブしてきた経験のなかでも、最高の瞬間のひとつになった。あの気持ちと感動をまた味わいたいし、今季はより多くの成功を収めたいと願っている」