フェラーリF1代表、Eスポーツは「FDAの一部」と述べ将来的には若手発掘の場になると予想

 フェラーリF1チーム代表のマッティア・ビノットは、将来的にはEスポーツが、名誉あるフェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)での才能を発掘する場になるだろうと語っている。

 昨年、フェラーリは仮想世界へと華々しく参入した。FDAウブロ・EスポーツチームはF1・Eスポーツプロシリーズ最終戦であるブラジル戦において、デビッド・トニッツァがドライバーズタイトルを獲得している。

 ビノットは、2019年の全獲得ポイントである184ポイントを10代のプレイヤーが稼ぎ出したことに感銘を受けており、Eスポーツの大流行の重要性を強調した。

「2019年シーズンは、我々が参加した最初のシーズンだった」とビノットは『f1esports.com』に述べている。

「若い世代にとって、これが非常に重要なものであることを認識している」

「最初のシーズンにチャンピオンを勝ち取ることができた我々は幸運だったが、我々には適切なドライバーがいたのだと考えている。デビッド・トニッツァがタイトルを獲得したことを、嬉しく思っている」

 フェラーリ・ドライバー・アカデミーは、5人の有望選手を核としており、彼らは今季F2に参戦する。ロバート・シュワルツマン、カラム・アイロット、ミック・シューマッハ、ジュリアーノ・アレジ、そしてマーカス・アームストロングというメンバーである。

 トニッツァのようなEスポーツの才能あるプレイヤーや、将来的にFDAウブロ・Eスポーツに加入するプレイヤーが、どの時期にどのようなかたちでチームのジュニア計画と絡んでいくかは、現在のところ未定だ。

 しかしながら、レースにおいて現実と仮想世界の境界が曖昧なものになっていくことは確実だろう。

「新しい世代にとって、ゲームが重要なものであることは理解している。そしてEスポーツは、フェラーリ・ドライバー・アカデミーのプログラムに一部だ。完全に切り離されたものではなく、一部なのだ」とビノットは締めくくっている。

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