老健施設運営の(株)ハーモニーが 第三者破産に対抗し、民事再生を申請

 (株)ハーモニー(TSR企業コード:062029100、法人番号:1440001004351、函館市東山町144-52、登記上:同市柏木町15-2、設立1992(平成4)年10月、資本金4900万円、早川拓人社長)は1月14日、函館地裁に民事再生法の適用を申請した。申請代理人は細川健夫弁護士(加藤・西田・長谷川法律事務所、東京都千代田区丸の内2-4-1、電話03-3201-1301)。
 負債総額は金融債務を中心に約30億円。

 (医)社団善智寿会(TSR企業コード:062028723、法人番号:3440005001203、函館市)を中核とする飯田グループの1社として函館市石川町、函館市東山町、函館日吉コミュニティエリア(コンテ日吉)内でサービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホーム、グループホームを運営していた。
 しかし、2019年8月に社団善智寿会が破産し、同年9月には(社福)函館みらい会(TSR企業コード:024419613、法人番号:7440005002593、函館市)が民事再生法の適用を申請するなどグループ会社の倒産が相次ぎ、対外信用の低下を招き厳しい運営に陥っていた。
 こうしたなか、当社においても不透明な会計処理が続きガバナンスが正常に稼働していないと判断され2019年11月29日、債権者から破産を申し立てられていた。事業継続が担保されず入居者の環境に影響が出かねないとして、これに対抗する形で今回の措置となった。
 1月21日、函館市内で債権者集会が開催され、前経営者夫妻に多額の使途不明金が発生していたことや現時点でスポンサー2社(ファンド会社)が名乗りを上げているなどの説明があったが、スポンサーに関する具体的な社名の公開はなかった。
 2月中に函館地裁が破産、民事再生のどちらの手続きをとるか判断する見込み。

© 株式会社東京商工リサーチ