コンビニバイトを28年 「地道な副業」で築いた1000万円超の余裕資金

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昨年取沙汰された「定年後2,000万円足りない問題」は、このまま黙っていても我が身に降りかかってくることでしょう。となると「節約」ということを考えるようになるかもしれませんが、私は「副業」もお勧めします。もちろん無理のない範囲で、ということになりますが、ここでは副業をこの24年間毎週続けているという知り合いについて紹介します。


学生時代のバイトを継続

彼は毎週土曜日を副業の日としており、家族旅行がある時などは休むようにしているそうです。お子さんも2人いる家庭を大切にしつつ、給料以外にも生活費を補填してくれる収入がある人生は「これ、案外いいよ」とのことです。

現在46歳の彼は現在大手自動車部品メーカーに勤めています。工場の生産管理の仕事をしているため、土日は完全に休みとなるそうです。学生時代は実家近くのコンビニで連日のようにバイトをしていました。彼はオーナーから相当好かれ、「あのさ、相談なんだけど、社会人になってからも土曜日だけバイトに出てもらえないかな……」と卒業を直前に相談されました。

性格のいい彼はそのオーナーとも気が合いましたし、他のバイトやパート主婦とも良好な関係を続けていたため、「いいっすよ」とそのままバイトは継続。会社はそのことを問題視していないようです。「一応収入だけは報告してね。あとはなんとかするから」と言われています。以後、実家近くにアパートを借りながら平日は会社に通勤し、土曜日はコンビニで8時間バイトをし、「ベテランだから」ということで日当は1万円をもらっているそうです。

先日彼と会った時に「まだアレやってるの?」と聞いたら「まだやってるんだよ(苦笑)。もう学生時代から合わせたら28年もやっているよ」と言っていました。キチンと会社から給料もボーナスももらっている彼としては、コンビニバイトで得られる給料は家族サービスに使うもよし、後輩におごるも良し、家族旅行に積み立てるもよし、といった「余裕資金」として心の安寧をもたらしてくれるそうです。

定年後の就職先にも

こうした若者でもできるようなバイトを定年退職者がやる場合は「オレは日本有数の大企業で部長にまでなった男だ! こんなバイトができっか!」みたいなプライドを持ち、この仕事ができなくなるかもしれません。彼だって現在は「オレは生産ラインの管理を任せられているのにこんな仕事してられっか!」と言ってもおかしくはないのですが、「オーナーが本当にいい人なんだよね。オレにとっては土曜日は息抜きだし、妻からの扱いにしても「『亭主元気で留守がいい』みたいな感じじゃないかな?」と言っていました。

彼の場合は昔からの知り合いであるオーナーと「やりたい時はいつでもやっていいし、無理な時は言ってね」といった良好な関係を築いています。だからこそ、妻が子供を連れて帰省をした日曜日などは別にやることもないためバイトに出る。普段の仕事は案外ストレスは多いものの、コンビニバイトはすっかり慣れているし客も顔なじみが多いためむしろリラックスの時間になっているそうです。

こうしたことから年間55万円ほどの副業収入があり、これが丁度いい感じで所得税の税率が上がらないところでとどまっているようで、彼としては「このカネが『2,000万円』を達成するために案外役立ったよ」とのこと。そうです、もう2,000万円はとっくに達成しているのです。

実際、社会人になってから平均55万円で24年だったらすでにこのバイトだけですでに1,320万円の収入になっています。彼は厚生年金もバッチリ払っていますし、コンビニの人手不足が取沙汰される昨今、オーナーも彼をクビにしようとは考えていません。定年後は「副店長」にしてもいいのでは、というぐらい考えているそうです。

世の中には「週6勤務でもあまり気にならない」といったタイプの方がいます。私自身もフリーのライター・編集者という立場上、年間休日は1日ですが、別にそれが気にならないんですよね。1か月2万円の節約をするべくポイントサイトに登録し、毎日20ポイントを獲得をするなど爪に火を点すようなことに血眼になるより「厳しくない副業」をやるって方がよっぽどお金は貯まるのではないでしょうか。その場合は昔のバイト先にお願いする、みたいな話がいいと思います。私もカネに困っていたら学生時代に仕事をしていた植木屋で刈り取った芝生や切った枝をブルーシートに乗せ、トラックの荷台に移す仕事を1日6時間の拘束時間でやり8,000円をもらいたいと考えています。