新幹線長崎ルート 「リレー」固定化懸念 定例会に意見書案提出へ 長崎県議会特別委

 長崎県議会九州新幹線西九州ルート・交通対策特別委員会は22日開き、未着工区間の新鳥栖-武雄温泉の整備方式を巡り、国土交通省が佐賀県に対し、フル規格に限定せずミニ新幹線なども含めた五つの方式での協議を提案したことについて、新幹線と在来線を武雄温泉で乗り換える「リレー方式」の固定化を懸念する声が相次いだ。特別委は未着工区間のフル規格での早期整備を求める意見書案を2月25日開会予定の定例会に提出することを決めた。
 長崎ルートは、武雄温泉-長崎でフル規格での整備が進んでおり、2022年度に「リレー方式」で暫定開業する。
 特別委で徳永達也委員(自民・県民会議)は「佐賀県のペースでこのままの状況が続けば、暫定開業時のリレー方式が固定化し、これでいいんじゃないかとなる」と懸念を示した。
 小林克敏委員(同)は「(フル規格での整備が適当とする)与党検討委の方針から半年ぐらいが経過したが、方向性が見えない」と憤り、「(フル規格前提での協議に反発している佐賀県の)山口(祥義)知事の言うやり方で果たして西九州の発展ができるのか。国と佐賀県の協議だけを黙って見ていていいのか。本県として攻めの計画を戦略的に考えなければならない」と強調した。

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