インディアンス外野陣のレギュラー争い プイーグ加入の可能性も

コリー・クルーバーをレンジャーズへトレードして補強資金を確保したインディアンスは、マーセル・オズーナがブレーブスとの契約を決めたことにより、補強ターゲットをヤシエル・プイーグに絞ったようだ。しかし、たとえプイーグと再契約できなかったとしても、インディアンスにはレギュラー候補の外野手が数多くいる。ツインズ、ホワイトソックスとの上位争いが予想される今季、インディアンスはどんな布陣でレギュラーシーズンの戦いに臨むのだろうか。

インディアンスの予算規模から考えて、大型契約を望むニコラス・カステヤーノスを獲得するのは難しく、打線の中軸を任せられる外野手を欲するインディアンスのターゲットはプイーグに絞られたと見られる。プイーグは昨年7月の三角トレードでレッズからインディアンスに加入し、49試合で打率.297、2本塁打、OPS.800をマーク。シーズン通算では打率.267、24本塁打、OPS.785という成績を残した。

現在、インディアンスの40人枠にはフランミル・レイエス、オスカー・メルカド、デライノ・デシールズ、ジョーダン・ループロウ、ジェイク・バウアーズ、グレッグ・アレン、ダニエル・ジョンソン、ブラッドリー・ジマー、タイラー・ネークインと9人の外野手がおり、プイーグと再契約できなくとも外野手が不足するわけではない。このなかでは昨季37本塁打のレイエスがレギュラー当確と見られており、昨季の途中加入後は指名打者での起用が多かったものの、今季は右翼手としての起用も想定されている。

レイエスが右翼を守る場合、外野のレギュラーポジションは残り2枠となり、このうち中堅はメルカドとデシールズの争いとなることが濃厚。クルーバーとのトレードで加入したデシールズは俊足と好守が魅力だが、打撃を含めた総合力では昨季メジャー1年目で15本塁打、15盗塁、OPS.761をマークしたメルカドが上回る。メルカドが「2年目のジンクス」を回避できれば、今季も正中堅手はメルカドだろう。

残りの1枠である左翼は、昨季15本塁打、OPS.923をマークしたループロウが筆頭候補だが、左腕にめっぽう強いものの、右腕を極端に苦手としている。よって、昨季サイクル安打を達成したバウアーズとのプラトーン起用が有力だ。俊足のアレン、強肩のジョンソンにも打力の向上次第でチャンスはある。なお、ジマーとネークインの2人は故障の影響で出遅れが濃厚となっている。レイエスが昨季同様に指名打者専任となる場合は、デシールズが右翼(ないし左翼)に回り、他の外野手と出場機会を争うことになりそうだ。

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