高校生2人をオスロ派遣 ノーベル平和賞に向け活動紹介

ノルウェー・オスロに派遣される山口さん=長崎市役所

 高校生平和大使がノーベル平和賞に推薦されたことを受け、市民団体「高校生平和大使派遣委員会」は29日、長崎、広島両市の高校生2人を3月、ノーベル委員会のあるノルウェー・オスロ市に派遣すると発表した。受賞に向けて平和大使の活動をアピールするほか、現地で核兵器廃絶への思いを発信する。
 平和大使のノーベル平和賞推薦を巡っては、支援者らでつくる実行委が今月中旬、推薦資格を持つ国会議員46人の推薦状を取りまとめ、ノーベル委側に送付して受理された。平和大使が同賞の候補に決まれば、2018年以来3年連続となる。
 派遣されるのは、山口雪乃さん(17)=活水高2年=と、藤永沙楽さん(16)=広島大付属高1年=。2人は3月9~13日の日程でオスロ市に滞在し、ノーベル委や同国外務省、オスロ市長などを訪問する。平和活動に取り組む現地の団体や高校生らとも交流し、核問題について意見を交わす予定もあるという。
 29日、長崎市役所で会見した山口さんは「若者の活動は政府や関係機関を動かす原動力になるということを訴えていきたい。もし平和賞を受賞できれば、同じように平和活動に取り組む世界の若者へ励みになると思う」と語った。
 平和大使は1998年に始まり、毎年国連機関に核廃絶を訴える署名を届けている。これまでに届けた署名数は累計200万筆以上。

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