レベリオン、WECスパとル・マンに2台目投入。デュマを含むドライバーラインアップも発表

 2月4日、WEC世界耐久選手権のLMP1クラスに参戦しているレベリオン・レーシングは、2019/2020年シーズン第7戦スパ・フランコルシャン6時間レースと最終戦ル・マン24時間レースに、2台目のマシンを投入すると発表した。

 TOYOTA GAZOO Racingと、事実上のジネッタワークスであるチームLNTとスポーツカーシリーズの最高峰カテゴリーを争うレベリオン・レーシング。第3戦上海では約1年ぶりとなる勝利を挙げたスイスチームはシーズン終盤の2ラウンドに3号車レベリオンR13・ギブソンを投入し開幕戦シルバーストン以来、6戦ぶりに2台体制を敷く予定だ。

 2台目のマシンに乗り込むのは3度のル・マンウイナーであるロマン・デュマと、FIA-F2ドライバーのルイ・デレトラズ。3人目はナタナエル・ベルトンだ。

 元ポルシェLMP1ドライバーであるデュマは今年1月、レベリオンとともに自身が開発したマシンでダカールラリーに参戦した。しかし、同チームのスポーツカープログラムに参加するのは今回が初めて。レベリオンR13のドライブも初となる。

 ル・マンデビューが決まった22歳のデレトラズもデュマと同様に、初めてレベリオンのLMP1に乗り込むことになるが、ふたりとマシンをシェアするベルトンは昨年9月に行われた開幕戦で、同車をドライブした経験を持つ。

「ダカールでの旅と成功の後、我々がロマン・デュマを信頼し彼と一緒に仕事を続けたいと考えるのは明らかだった」と語るのは、レベリオン・レーシングの社長兼オーナーであるアレクサンドル・ペシ。

「彼はル・マン24時間での経験を数多く持っており、若いチームメイトの大きな助けになるだろう」

「また、我々はスイス生まれの若くて才能豊かなドライバーであるルイス・デレトラズが初めて挑むル・マンでのレースをサポートする。同時にナタナエル・ベルトンが第88回大会で、彼の才能を最大限に発揮することを願っているんだ」

レベリオン・レーシングが発表した3号車のドライバーラインアップ。若手ふたりを経験豊富なロマン・デュマが牽引する。

 自身3度目のル・マン優勝を飾った2016年以来、4年ぶりにLMP1クラスに復帰することになったデュマは「スパとル・マンでレベリオン・レーシングの一員になれることをとてもうれしく思っている」とコメント。
 
「数カ月前にアレクサンドル・ペシがこの機会について話してくれたとき、僕は一瞬もためらわなかったよ」

 ベルトンは「レベリオンのようなプロフェッショナルなチームとふたたびレースができることは、いつだって喜ばしいことだ」と語った。

「スパとル・マンという神話的なレースに戻れることは特別なモチベーションにつながるし、何より、そんなレースに向けてチームに選ばれたことをとても誇りに思っているんだ。この機会をくれたアレクサンドル・ペシとカリム・ブバドラ(リベリオンCEO)に感謝している」

 最年少のデレトラズは、母国チームから初めてル・マンに挑むことを光栄に思うと語った。

「耐久レースは僕が長い間、本当に気に入っているカテゴリーでありWECのLMP1という素晴らしい条件で(この分野のキャリアを)スタートすることになるなんて夢にも思っていなかったよ!」

「レベリオンは世界最高のチームのひとつだ。スイスのチームで初めてル・マンに参加することは、スイス人である僕にとって大きな誇りだ。大きなチャレンジではあるが、ロマンとナタナエル、そしてチーム全体で取り組めることをうれしく思うよ」

 なお、レベリオンはWEC第5戦ローン・スター・ル・マン以降も引き続きシリーズ参戦を継続する1号車のラインアップは不変であるとアナウンス。これまでどおりブルーノ・セナ、グスタボ・メネゼス、ノルマン・ナトが1号車R13のステアリングを共有する。

WEC第3戦上海4時間レースで、トヨタTS050ハイブリッドを破って優勝したレベリオン・レーシングの1号車R13・ギブソン

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