継承、資料収集に力点 被爆75年事業、長崎市発表

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 長崎市は14日、被爆75年の主な平和関連事業を発表した。大学生が企画する原爆展など若い世代への被爆体験継承と、被爆者の日記や写真など被爆資料の収集に力点を置いた。
 2020年度新年度一般会計当初予算案に事業費5220万円を計上した。田上富久市長は「今後に向けたステップの年。発信と継承に全力で取り組む」とした。
 全国で開催してきた県外原爆展は7、8月の富山、鳥取両県で終了。今後は県外の大学で、学生が企画する原爆展を開く。新年度は国際基督教大(東京)と熊本大で予定している。
 長崎大核兵器廃絶研究センターと連携して米ハワイに高校生を派遣するほか、アジア各国から平和活動に取り組む若者を招いてフォーラムを開催し、若い世代への「継承」につなげる。
 被爆資料の収集を強化するため、担当の嘱託職員1人を増員。被爆者の日記や写真、生活用品などを念頭に、市内の被爆者約2万6千人に収集への協力を呼び掛ける。長崎原爆資料館の展示品で、原爆がさく裂した午前11時2分で止まった柱時計は劣化が進んでおり、レプリカを作成する。
 東京五輪・パラリンピックに合わせ、広島市と共同で原爆展を東京、埼玉で開催。4~5月に米ニューヨークで開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議後に、カナダ在住の被爆者サーロー節子さんを長崎に招いて講演会を開く。