ベッツ加入のドジャース打線 かつての強力打線と比較する声も

昨季のドジャース打線は球団史上最多の279本塁打(ナショナル・リーグ新記録)を放ち、886得点も球団史上2位(ロサンゼルス移転後では最多)の数字だった。今季はムーキー・ベッツが加入し、さらにパワーアップする可能性を秘めている。球団史上最強の打線となる可能性があるのはもちろん、「ビッグレッドマシン時代」のレッズなど、かつての強力打線と比較する声も上がっている。

ドジャースは1977年に史上初となる「30本塁打カルテット」を誕生させている(ダスティ・ベイカー、ロン・セイ、スティーブ・ガービー、レジー・スミス)。当時はシーズン30本塁打を達成する打者がそれほど多くなかった(リーグで10人だけ)ため、現在とは事情が異なるものの、今年のドジャース打線も「30本塁打カルテット」を誕生させることは十分に可能である(ベッツ、コディ・ベリンジャー、マックス・マンシー、ジョク・ピーダーソン)。デューク・スナイダー、ジャッキー・ロビンソン、ロイ・キャンパネラ、ピー・ウィー・リースという4人の殿堂入り選手を擁して球団史上最多の955得点を叩き出した1953年の打線を超える可能性すらあるかもしれない。

そんなドジャース打線を、かつての強力打線と比較する声が次々に上がっており、ピート・ローズ、ジョニー・ベンチ、ジョー・モーガン、トニー・ペレスらを擁した「ビッグレッドマシン時代」のレッズ打線、ゴーマン・トーマス、ロビン・ヨーント、ポール・モリター、ベン・オグリビー、テッド・シモンズらを擁した1982年のブリュワーズ打線、アル・オリバー、ウィリー・スタージェル、ロベルト・クレメンテ、ボブ・ロバートソンらを擁した1970年代のパイレーツ打線などが比較対象となっている。

エース左腕のクレイトン・カーショウは「我慢強さ、三振の少なさ、長打力を兼ね備えている。簡単には凡退してくれない打者ばかりだし、対戦したくないよ」と自軍の打線について語る。30代に突入して全盛期の支配的なピッチングに陰りが見え始めているカーショウにとって、ベッツが加わった強力打線は心強い味方となるに違いない。

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