三菱香焼でクルーズ船修繕 初受注 新型肺炎警戒 中国から切り替え

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修繕のためドック入りした大型クルーズ船「コスタ・アトランチカ」=三菱重工長崎造船所香焼工場

 三菱重工業は22日、長崎造船所香焼工場(長崎市香焼町)で大型クルーズ船の修繕工事を初めて受注したことを明らかにした。イタリアの船会社が新型コロナウイルス感染警戒を理由に発注先を中国企業から切り替えた。三菱重工は長崎港で客船修繕の拠点化構想を推進しており、「本格受注への足掛かりにしたい」としている。
 三菱重工によると、子会社の三菱造船(横浜市)が20日、客船大手コスタクルーズと契約。同日から2月末まで、コスタ・アトランチカ(8万6千トン)を建造ドックに入れ、外板塗装や機器類のメンテナンスを行う。
 コスタクルーズ社は上海市で修繕を予定していたが、中国での新型肺炎感染拡大を受け変更。同船は1月29日、客をほとんど乗せないまま長崎に寄港、香焼工場の岸壁に係留していた。
 三菱重工によると、乗組員に感染者はいないが、上陸はさせない。船内での健康・衛生管理も徹底されているという。
 同社は大型客船建造からは撤退したが、昨年4月、国土交通省の仲介でコスタクルーズを含む客船各社に修繕事業をPR。同8月には、国県市や地元経済団体と連絡調整会議をつくり、受け入れ環境の整備を図ろうとしている。同社は「今回は小規模だが、こうした実績を積み重ね、客船各社の信頼を得ることで、より大規模な受注につなげたい」とした。

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