無観客開催のスーパーGT岡山公式テストがスタート。まずはARTA NSX-GTがトップタイム

 3月14日、岡山国際サーキットで2020年最初の公式テストとなる岡山公式テストがスタートした。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため無観客開催となっているが、今季参戦する45台に加え、ニッサン/ニスモの開発車両が登場。46台が走行し、まずはGT500クラスはARTA NSX-GTが、GT300クラスはJLOC ランボルギーニ GT3がトップタイムをマークした。

 2020年の幕開けイベントとなるスーパーGT岡山公式テストだが、全世界的に広がっている新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、無観客での開催となった。テストに参加するエントラントは全員が毎日体温や健康状態をチェックし、マスクを着けながらと、厳戒態勢でのテストとなっている。

 今回のテストでは、当初発表されていた45台に加え、ニッサン/ニスモの開発車両である230号車が参加している。当初、3月5〜6日に行われる予定だった鈴鹿でのメーカーテストで、230号車がヨコハマを履き走行すると言われていたが、今回、1日目午前の走行ではヤン・マーデンボローがステアリングを握り走行した。

 また、GT300クラスではエントリーの変更も。当初、ファクトリードライバーのデニス・リンドがエントリーしていたT-DASH ランボルギーニ GT3だが、諸事情によりリンドは来日せず、代わってスーパーフォーミュラ参戦経験をもつトム・ディルマンがエントリーされた。また、当初同じ週末にWECセブリング戦が予定されていたため、PACIFIC NAC D’station Vantage GT3はニッキー・ティームが今回のテストに参加していない。

 迎えた3月14日は、朝から雨が降っていたものの、走行開始となる10時ごろから雨は小降りとなり、日射しが射しはじめた。ただ、路面はウエットコンディションで、少しずつ乾いていった。そのため、ほとんどの車両のベストタイムが終盤に記録されている。

 2時間で行われたセッション1では、開始から53分というところで、植毛ケーズフロンティア GT-Rが1コーナーでコースアウト。グラベルストップしたため、赤旗提示。その後ADVICS muta 86MCが1コーナー、終盤にはヘアピンイン側にクラッシュし、合計3回の中断があった。

 そんななか、終盤にはタイムも上がり、GT500クラスの上位陣は1分19秒台に入っていくが、セッション1でまずトップタイムをマークしたのはARTA NSX-GT。次いでKEIHIN NSX-GTが続き、今季から新レイアウトとなっているホンダNSX-GTがワン・ツー。3番手にはカルソニックIMPUL GT-Rがつけた。4番手にはDENSO KOBELCO SARD GR Supra、5番手にはCRAFTSPORTS MOTUL GT-Rという順位となった。

 GT300クラスは、JLOC ランボルギーニ GT3が1分27秒086をマークしトップタイム。大きくカラーリングのイメージが変わったHitotsuyama Audi R8 LMSが2番手。今季からミシュランを履くPACIFIC NAC D’station Vantage GT3が3番手につけた。T-DASH ランボルギーニ GT3が4番手、HOPPY Porscheが5番手と、GT3カーが上位を占めている。

 とはいえ、セッション1終盤までに完全に路面が乾いたわけではなく、タイム差も大きい状況。まだ2020年の勢力図が見えたわけではないだろう。

KEIHIN NSX-GT
カルソニックIMPUL GT-R
DENSO KOBELCO SARD GR Supra
JLOC ランボルギーニ GT3
Hitotsuyama Audi R8 LMS
PACIFIC NAC D’station Vantage GT3
植毛ケーズフロンティア GT-R
ADVICS muta 86MC

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