内野を駆け巡るロッテ荻野を仕留めたのは? 打って走って本人も「参りました」

「フリーRUNS」ロッテ編が行われた【写真:パーソル パ・リーグTV】

熱い千葉ロッテファン2名が挑戦

 千葉ロッテマリーンズのキャンプ地・石垣島で2月4日、パ・リーグオフィシャルスポンサーである総合人材サービスのパーソルグループによるイベント「フリーRUNS(フリーランス)」が行われた。

「フリーRUNS」はパ・リーグ各球団へのFA移籍体験として、春季キャンプで主力選手の練習をサポートする企画だ。交通費+宿泊費は全額支給という高待遇。グラウンドを駆け回った暁には賞金1万円とサイン入りグッズもプレゼントされるのだ。今回は「内野を駆け回り、荻野貴司選手をアウトにしよう!」というテーマのもと、407件の応募者から選ばれた2名の「フリーRUNS」が石垣島を訪れた。

 1人目は千葉出身の村上太晟さん。昨年行われた「an超バイト 中村剛也選手&山川穂高選手のホームランキャッチバイト」を見て、今回の「フリーRUNS」に応募。憧れの荻野選手との交流に向け「久しぶりにグローブとスパイクをすごいきれいにしてきました」と気合は十分だ。

 2人目の山岡洋介さんも熱烈な千葉ロッテファン。「まさか当選するとは思ってなかったです。会社は昨日、今日と休んでます。休む価値がある企画だと思っています」と家族会議の末、石垣島へ。「43歳ですけど、今もプレーしています。せっかくの機会なので思い切りやりたいんですけど、ちょっと腰と足を痛めていて。でも、それを忘れられるくらい楽しみたい」と野球大好きのベテランプレーヤーが参戦となった。

サブグラウンドで練習! 不安は一塁への送球?

 荻野との対面は全体練習後ということで、その前に2人の「フリーRUNS」はサブグラウンドで守備練習を行った。ショートの守備位置から一塁へ送球するのだが、山岡さんは「あまり緊張はしていないです。荻野選手と遊べるようにと言ったら変ですけれど、一緒に時間を楽しみたいと思っています」と順調な様子。対する村上さんは緊張があるのか、コントロールが定まらず。「練習を忘れて今からやる気持ちくらいでがんばります」と開き直って、いよいよ本番のときを迎える。

 荻野はトスバッティングでショートにゴロを打ち、一塁へダッシュ。守備は1球ずつの交代というルールで「内野を駆け回り、荻野選手をアウトにしよう!」がプレーボール。

 ところが、緊張を感じていたのは「フリーRUNS」だけでなく、荻野も同じだったようで……。三塁側ファウルゾーンで走り込んでから、打席に立った荻野。トスバッティングから走るという動作は「練習でもやったことがない」と戸惑いつつ、まず1球目を打つと、安打性の打球がセンター前へ。まさかのNGに荻野は苦笑い、「フリーRUNS」の2人も少し気持ちがほぐれたようだった。

 仕切り直しで始まったチャレンジ。山岡さんの1球目は、しっかり捕球すると、安定したスローイングで見事に俊足・荻野からアウトを奪うことに成功。その後の挑戦は打球を後逸してしまいアウトを取れず。

最後は一塁を務めるチームスタッフの好プレーもあり目的を達成

 一方、練習で課題が露呈していた村上さんは本番も、1球目2球目と送球が外れてしまった。なんとか1アウト奪いたい……。そう願った最後の1球だった。少し高めに浮いてしまったものの、一塁手を務めるチームスタッフの好プレーもあって、荻野を仕留めることができ、2人揃って「内野を駆け回り、荻野貴司選手をアウトにしよう!」を達成。打って走って汗を流した荻野は「参りました」と健闘をたたえた。

 イベントを終えた村上さんは「最初に悪送球してさらに心配になってしまったんですが、なんとかファーストの方の助けもあってアウトにできたので楽しくできました」とホッとした様子。「荻野選手の走る姿がかっこよかった。それを守備位置から見れて本当によかった」と胸がいっぱいだった。

 足腰の痛みを忘れるほど夢中で内野を駆けた山岡さんは「1球目はよかったんですけども、2球目3球目はとても悔いが残っています」と汗をぬぐう。「荻野選手は非常に笑顔が素敵で、チームのメンバーの方々も笑顔が弾けていたので、まさにパーソルさんの“はたらいて、笑おう。”ですよね。笑顔で仕事をするというのがマインドを上げる意味でも大切だなと思いました」とFA移籍体験からポジティブな影響を受けていたようだ。(「パ・リーグ インサイト」菊地綾子)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

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