F1チーム、新型肺炎流行のなか不足する人工呼吸器の供給に協力

 コロナウイルス感染症のパンデミックのなか、F1と各チームはそれぞれのエンジニアリングリソースを活用し、イギリス国内で不足する医療機器の供給に協力しようとしている。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染した患者の命を助けるために、集中治療室で人工呼吸器は不可欠となる。

 しかしイギリス国内の病院において機器が不足しており、政府はいくつかの企業のエンジニアリング部門に供給力を上げるための迅速な支援を要請するようになった。

『BBC』によると、イギリスでは今後数カ月の危機的状況に対処するために、追加で20,000台の人工呼吸器が必要であるという。

 F1は声明で次のように述べている。「イギリスに拠点を持つF1チームとエンジンマニュファクチャラーはイギリス政府の支援要請に応え、共同でそれぞれの技術力を用いた人工呼吸器メーカーへの支援を模索している」

「各チームはF1、イギリス政府、その他の団体と協業し、コロナウイルス感染患者の治療を助けるための医療機器をチームが製造するか、もしくは製造を支援することの実現可能性を確立させようとしている」

「すべてのチームは熟練した設計、技術、製造能力を持ち、ラピッドプロトタイピングと高い製造力を備えている。そうした能力が政府による緊急のニーズに適用されることが期待されている」

「イノベートUK、ハイバリュー・マニュファクチャリング・カタパルトのチーム、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンおよびその付属病院との連携のもと、各チームは航空宇宙および自動車産業の既存メーカーや組織と連動して支援を行うため多くの手段について評価を行っている」

 メルセデス、レッドブル、マクラーレン、ウイリアムズのエンジニアリング部門はすべてイギリス政府の要請に応えようとしている。フェラーリも、イタリアの人工呼吸器生産量を飛躍的に増加させるための支援を行っている。

マクラーレン・テクノロジー・センター

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