神奈川で新たに9人感染 横浜税関職員、病院の理学療法士も

新たに確認された感染者について発表する県庁の担当者ら=29日午後、県庁

 新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、神奈川県のほか、横浜、横須賀、茅ケ崎の3市が29日、新たに計9人の感染を発表した。

 県は厚木保健福祉事務所管内(厚木、海老名、大和、綾瀬、座間市、愛川町、清川村)で、都内に務める50代女性と無職の40代女性、鎌倉保健福祉事務所管内(鎌倉、逗子、三浦市、葉山町)に住む自営業の20代男性の3人について発表。このうち20代男性は、県が26日に感染を発表した30代男性と同居の家族で、濃厚接触者として経過を観察していた。3人は、無症状もしくは軽症という。

 横浜市はいずれも市内に住む50代公務員女性、都内に務める40代男性会社員、同じく都内勤務の60代男性会社員の3人で、軽症から中等症。このうち50代女性は横浜税関の職員で、内部事務に従事している。また60代男性は、市が26日に感染を発表した40代男性会社員と20日に会食。22日に咳が出始め26日に発熱した。

 横須賀市は、社会福祉法人日本医療伝道会衣笠病院の理学療法士の30代男性と、男性と同居している60代の母親の2人。いずれも軽症という。

 市の会見に同席した岡村隆一郎病院長によると、男性は、患者のリハビリを担当。27日の勤務から帰宅後に咳が出て発熱し、母親もほぼ同時期に同様の症状が出た。2人とも海外への渡航歴はない。病院は28日から自宅待機とし29日にPCR検査で陽性と判明した。

 市は感染経路や濃厚接触者の有無について調査中。同病院は30日、消毒を実施するためリハビリテーション部門を休診とする。

 茅ケ崎市保健所管内(茅ケ崎市、寒川町)は、都内の飲食店に勤務する30代男性1人。26日に発熱や嗅覚障害などの症状があり、都内の医療機関を受診した。海外への渡航歴などはなく、軽症という。

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