「新型コロナウイルス」の影響で宿泊客が減少した(株)自然塾が破産申請へ

 (株)自然塾(TSR企業コード:040072630、法人番号:8460001003196、川上郡弟子屈町川湯温泉1-9-15、設立1985(昭和60)年3月、資本金1000万円、小野克美社長)は3月31日までに事業を停止し、破産手続きを三春裕嗣弁護士(三春法律事務所、札幌市中央区南2条西10-1000-20、電話011-211-0131)に一任した。
 負債総額は約3億9000万円。

 設立当初は観光事業や美術館経営を手掛けていた。2003年2月に「川湯国際ホテル」を買収し、同年4月「名湯の森ホテルきたふくろう」にホテル名を変更し、弟子屈町川湯地区で温泉ホテル業を開始した。
「名湯の森ホテルきたふくろう」は、国有林のフォレストビューを眺めながら温泉を味わえることが特徴で、2013年12月期には売上高約4億200万円をあげた。しかし、以降は観光客の減少で徐々に業績が後退し、2017年12月期の売上高は2億8028万円まで落ち込んでいた。
 2018年10月には買収により経営陣が交代したものの、2018年12月期の売上高は2億3612万円まで落ち込み、3486万円の赤字となった。2020年に入ってからは、「新型コロナウイルス」感染拡大により宿泊客が減少。このため、3月9日から5月末をめどに休業とし、正社員18名とパート・アルバイト20名を一時解雇。しかし、以前より多忙な資金繰りが続いていたことから営業再開を断念し、今回の措置となった。

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