「全米No.1有望株」をランク付け 大谷は2位にランクイン

メジャーリーグ公式サイトでは、2004年からプロスペクト(若手有望株)のランキング作成を開始した。近年では、シーズン開幕前のみならず、シーズン途中にもランキングのアップデートが行われるようになり、これまでに16人の「全米No.1有望株」が誕生している。メジャーリーグ公式サイトのジョナサン・マヨは、この16人の「全米No.1有望株」を「その時点で誰がベストの有望株だったか」という観点から16位までランク付け。2018年開幕前の「全米No.1有望株」だった大谷翔平(エンゼルス)は、このランキングで16人中2位にランクインしている。

16人のなかから1位に選ばれたのは、2018年シーズン途中と2019年開幕前に「全米No.1有望株」となったブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)だ。一般的に、プロスペクトへの評価は20~80の範囲で行われるが、メジャーリーグ公式サイトが打撃力の評価に80を与えたプロスペクトは、ゲレーロJr.が初めてだった。ゲレーロJr.は、打率.331、出塁率.414、OPS.945という成績でマイナーを卒業し、メジャー1年目の昨季は123試合で15本塁打。今季はさらなる飛躍が期待されている。

2位には大谷が登場。マヨは「彼のような選手は見たことがなかった」とし、「投打両面での高い能力が彼をランキングの上位に押し上げた。投手としてNo.1のプロスペクトだったが、外野手としてもトップ10に入っていただろう」と評価した。メジャー1年目の2018年の開幕からメジャーでプレイしたため、あっという間にプロスペクト・ランキングから卒業することになったが、「プロスペクト・大谷翔平」が球界に与えたインパクトは強烈だった。

最新版のプロスペクト・ランキングで全体1位のワンダー・フランコ(レイズ)は7位に登場。まだ19歳だが、昨季はA級とA+級の2階級合計で114試合に出場して打率.327をマーク。35三振に対して56四球を記録するなど、アプローチの成熟度は19歳とは思えないレベルに達している。打撃力で80の評価を受けた2人目のプロスペクトであり、今季中に19歳でメジャーデビューする可能性すら取り沙汰されている。

10位には、今季から日本プロ野球の福岡ソフトバンクホークスでプレイするマット・ムーアが登場。ムーアは、2012年開幕前のプロスペクト・ランキングで、ブライス・ハーパーやマイク・トラウトを差し置いて1位に選出された。2013年に自己最多の17勝を挙げ、オールスターゲームに選出されたが、その後は故障に悩まされ、当初の期待ほどの活躍を見せることはできなかった。

なお、今回マヨが発表したランキングは以下の通り。括弧内はプロスペクト・ランキングで全体1位となった時期を表している。

1位 ブラディミール・ゲレーロJr.(2018年途中・2019年開幕前)
2位 大谷翔平(2018年開幕前)
3位 バイロン・バクストン(2013年途中から2015年途中まで)
4位 デルモン・ヤング(2005年開幕前から2007年開幕前まで)
5位 マイク・トラウト(2011年開幕前)
6位 ジョー・マウアー(2004年開幕前)
7位 ワンダー・フランコ(2019年途中・2020年開幕前)
8位 ヨアン・モンカダ(2017年途中)
9位 デービッド・プライス(2009年開幕前)
10位 マット・ムーア(2012年開幕前)
11位 アレックス・ブレグマン(2016年途中)
12位 アンドリュー・ベニンテンディ(2017年開幕前)
13位 ジェイソン・ヘイワード(2010年開幕前)
14位 コリー・シーガー(2016年開幕前)
15位 ジュリクソン・プロファー(2012年途中・2013年開幕前)
16位 ジェイ・ブルース(2008年開幕前)

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