新型コロナ 緊急経済支援 雲仙市民に市内宿泊補助へ 雲仙市が補正予算案発表

 雲仙市は13日、新型コロナウイルス感染拡大に伴い宿泊客が激減している雲仙、小浜温泉街など市内観光業や企業への緊急経済支援として、総額約1億3700万円の本年度一般会計補正予算案を発表した。市民を対象に、市内宿泊料金の一部を補助し、差額を宿泊施設に補塡(ほてん)。市内で利用できる商品券を全世帯に配布する。17日の臨時市議会に提出する。
 市民に市内での消費喚起を促し、市内事業者を経済支援する。全国的に外出自粛が呼び掛けられているが、金澤秀三郎市長は「感染予防に最大限努めながら、市民と観光業のつながりを強め、循環型の社会を構築して雇用を守る」としている。
 宿泊は1人1泊当たり、料金の半額(上限2万円)を補助。商品券は1世帯当たりの人数に応じて2千(1人の世帯)~4千円(3人以上の世帯)分を約1万7300世帯に配布する。いずれも議案可決後、早期に開始する。
 緊急雇用維持対策として、国と県からの雇用助成額を除いた事業主負担額の最大5割を市が助成する予算約1100万円も盛り込んだ。
 両温泉街の旅館、ホテルなどでは宿泊客が激減し、今年1~6月の予約キャンセルは約3万人以上に上るという。各施設は予約のない日には随時休業する間引き営業を続けており、雲仙の3施設は計画休業している。ほかに雲仙ビードロ美術館が12日から休館、雲仙ロープウェイが14日から運休するなどの影響が広がっている。

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