香川県初の「新型コロナウイルス」関連倒産 国産製品にこだわった手袋資材の辻田実業(株)が破産申請

 辻田実業(株)(TSR企業コード:800047702、法人番号:5470001011424、東かがわ市松原611-2、設立1972(昭和47)年12月、資本金6500万円、辻田佳樹社長)は4月14日、高松地裁へ破産を申請した。申請代理人は藤本邦人弁護士(アローズ法律事務所、高松市寿町2-2-10、電話087-826-3880)。
 負債総額は約2億1000万円。

 手袋資材の卸売業者で、合成皮革、人工皮革、テープカット、その他繊維生地を扱っていた。国産製品にこだわった事業展開で、東かがわ市の手袋業者を中心に営業基盤を構築し、ピークの1991年9月期には売上高10億3613万円をあげた。しかし、以降は顧客が生産拠点を海外に移管したほか、海外の安価製品等との競争激化により減収で推移。徐々に資金繰りが悪化し、支払条件を変更するなどして凌いでいた。
 こうしたなか、2020年3月に主力仕入先の従業員が新型コロナウイルスに感染し、生産を2週間停止したため、同社からの資材調達が困難となった。さらに、新型コロナウイルスの影響で受注が激減し、支えきれず今回の措置となった。

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