列島応援 在宅ワーク乗り切って 五島市民電力が値引き

五島市民電力が始めた電気料金割引キャンペーンのチラシ

 新型コロナウイルスの影響を受ける五島列島の企業や個人を応援しようと、長崎県五島市の新電力会社「五島市民電力」は1日、電気料金の値引きキャンペーンを始めた。使用量にかかわらず当面12月まで、九州電力の料金より最大で10%安くする。収入が落ち込んだ島内企業や、在宅ワークで電気の使用量が増えた家庭などを支える狙いだ。
 五島市民電力は地元企業や商工団体が出資し、2018年に設立した。市内で生まれる風力や太陽光などの再生可能エネルギーを、「ごとうの電気」としてブランド化。昨年の販売開始から約1年で800件余りの契約申請があり、約500件は既に供給している。
 今回の値引きは五島市や新上五島町、北松小値賀町など五島列島内の企業や家庭が対象。基本料金と電力量料金について、新規の申し込みなら九州電力の価格より10%割り引く。既に契約している客については、現行の5%引きに追加し、5%分減額する。キャンペーン期間は5~12月の予定だが、新型コロナの影響が長引けば延長も検討する。
 五島市民電力の清瀧誠司会長は「企業経営や個人の暮らしは大変厳しい状況。利益よりも地域貢献を目的とした会社なので、キャンペーンが少しでも助けになれば」と話す。
 申し込みは同社ホームページや電話で受け付ける。問い合わせは同社カスタマーセンター(電080.5803.1223)。

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